番外編
がんばれニッポン! リングスKOKトーナメント
高阪“TK”剛選手とその対戦相手
来る12月22日(金)、大阪府立体育会館にて
格闘技団体「リングス」20世紀最後の興行
「KING of KINGS(以下KOK)」
Bブロックが行なわれます。
Bブロックに出場する日本人選手は3名。
金原弘光選手、山本宜久選手そして、
“TK”こと高阪剛選手です。
Bブロックというからには、Aブロックもあって、
Aブロックのトーナメントはすでに、
10月9日に行なわれています。
A、B、各ブロックには16選手がエントリー、
各ブロックをそれぞれ勝ち進んだ4選手、計8選手で、
2001年2月24日(土)に東京の両国国技館で、
決勝トーナメントが行なわれます。
リングス勢からAブロックには、
田村潔司選手、坂田亘選手が出場しましたが
残念ながら2人ともグランドファイナル
(決勝トーナメント)に勝ち進めませんでした。
ということは、Bブロックに出場する
3人の日本人選手のうち誰かが勝ち残らないと、
両国国技館でのグランドファイナルには
日本人選手がいないという非常事態が起こります。
WOWOWでは生中継を予定していますので、
それだけはなんとしても避けなければなりません。
そうならないように祈りつつ、
Bブロックに出る3選手の置かれている状況を
お伝えしていきます。
まず今回は“TK”高阪剛選手(以下TK)から。
TKは1999年12月の「KOK・Bブロック」で
オランダのギルバート・アイブル選手に敗れてから
ケガの治療のために長期欠場していました。
そしてTK自ら原稿を書いている
「じぶんレポート」の連載20回目にもあるように、
2000年7月の「RINGS USA」で試合に復帰、
とても調子が良さそうでした。
好調のまま日本での復帰戦となる8月の
「Millennium Combine III」に臨んだTKですが、
アントニオ・ロドリゴ・ノゲイラ選手と対戦した際に
膝を負傷し(試合結果はドロー)、
RINGS USA決勝大会は
欠場を余儀なくされてしまいました。
しかし12月22日の大阪府立体育館での試合には、
万全の体調で来てくれると思います。
実力的には何の問題もありません。
グランドファイナル進出への最大の課題は
ケガなく試合を終えることだと思います。
そうは言いつつ、対戦相手も強豪揃いです。
TKの1回戦の相手はリングスファンなら誰でも知ってる
ロシアのイリューヒン・ミーシャ。
昨年のKOKでもグランドファイナルに進出、
身長175センチと小さいながらも
筋肉の鎧をまとったコマンドサンボの使い手です。
彼の座右の銘?
「倒してない熊の毛皮を分けるな」という
ロシアのことわざの通り、不言実行を貫くミーシャ選手が
TKの前に立ちはだかる第1の関門です。
1回戦でミーシャ選手に勝てば、2回戦は、
ヒカルド・アローナ(ブラジル)と
エメリヤーエンコ・ヒョードル(リングス・ロシア)の
試合での勝者が相手になります。
アローナ選手は
“KOKルールでの試合ならば最も強い”
と評判のブラジルのホープです。
リングスでは過去2戦2勝、
コピィロフ選手とジェレミー・ホーン選手を倒しています。
ヒョードル選手はロシア期待の若手として、
9月に行なわれた
「バトル・ジェネシスVol.6」でデビュー。
RJW(リアル・ジャパニーズ・レスリング)所属の
高田選手をわずか12秒でKOしています。
ヒョードル選手は柔道、サンボのロシア王者ですが、
グランド(寝技系)テクニックについては未知数です。
アローナ選手、ヒョードル選手、どちらが勝ち残っても、
TKにとって、2回戦も厳しい試合になりそうです。
こんなときこそリングサイドで応援したいのですが、
残念ながら私は中継車の中で見守るしかありません。
(中継の仕事ですので……)。
かわりにほぼ日読者の皆さんに、
大阪府立体育館の試合会場に足を運んでいただき
日本人選手の応援をしていただけるように
数は少ないのですが、観戦チケットを
用意させていただきますので、
応援よろしくお願いします。
次回は金原弘光選手と、
その対戦相手についてお伝えします。
(つづく)
WOWOW 冨沢睦美
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