糸井 | アニさんの写真集は、 うめちゃんの『うめめ』なんかと おんなじ出版社(リトルモア)から 出たんだよね。 |
アニ | そうです。フォロワーです。 |
うめ | フォロワー(笑)。 |
アニ | あの、写真集をつくるときに どんな写真集にしようかっていう 打ち合わせをするじゃないですか。 そのときに編集者の人が 「こういうふうにしたいんです」って 持ち出してくるのが、 いっつも梅佳代さんの写真集で。 |
糸井 | ああー(笑)。 |
アニ | 「こういう感じで」みたいな。 |
うめ | (笑) |
アニ | で、参考にと思って見てみたんですけど、 そのたびに「‥‥負けた」と(笑)。 |
糸井 | 早いね、降参が。 |
アニ | ま、でも、フォロワーですから、 後だしの強みっていうか、 いちおう、世間にこういう写真集が なんとなく知られてるから 「こんな感じで」っていう話が 通じやすいのはよかったですけど。 |
うめ | へー。 |
糸井 | ま、でも、当たり前だけど、 ぜんぜん違う写真集だよね。 |
アニ | そうっスね。 |
うめ | そう、そう。 もっと同じ感じなのかと思ってた。 だって、シンコさんに会ったとき、 「アニがパクったから」って言ってたんですよ。 |
糸井 | うめかよとスチャダラパーは ふだんから親交があるの? |
アニ | たまに会うんですよ。 サケロックのライブに行くと、会ったりして。 |
うめ | そう。で、会ったときに 「パクリだから」って言われたもんで、 どういうのが出るんやろう、 わたしも負けられん! って思っとったんやけど。 |
アニ | ははははは。 |
うめ | で、届いたのを見たら、違う。 |
糸井 | だいたい、カタカナだしね。 |
アニ | え? |
うめ | え? |
糸井 | ほら、タイトルが。 『ブリングザノイズ』だから。 |
うめ | ああ、そっか。カタカナ。 |
糸井 | 全然ちがうよね。うめかよの写真集は、 『うめめ』、『男子』、『じいちゃんさま』、 ひらがな、漢字、ひらがな、でしょ。 『ブリングザノイズ』はカタカナだもん。 |
うめ | うん。 |
糸井 | やっぱり、ミュージシャンだからね、 外国を意識してる。 |
アニ | はははは。 |
糸井 | ほんとのところ、 アニさんの写真集を見たときに、 うめちゃんはどんなふうに感じました? |
うめ | なんかね、まず、かっこいいなと。 |
糸井 | ああー。 |
うめ | 最初、パッと見たときに 「シャレとる!」と思って。 |
アニ | ははははは。 |
うめ | で、じっくり中を見たら、 かっこいいだけじゃなくて、いろいろあって。 |
糸井 | 油断ならないな、と。 |
うめ | そう。 |
糸井 | ライバル意識とかは、どうですか。 |
うめ | わたしですか? |
糸井 | そう。フォロワーが現れて、 追われてるぞ、みたいな。 |
うめ | まあ、そのへんは、ドンと構えて。 |
糸井 | 横綱相撲。 |
うめ | そんな感じです。 「来たわね」と。 |
糸井 | 「来たわね」(笑)。 |
アニ | 「来たわね」(笑)。 いいですね、それ。 |
糸井 | アニは、チャレンジャー。 |
アニ | そうですよ。フォロワーですから。 ポストうめかよです。 ポストうめかよ現る、です。 |
糸井 | こっちはタイトルが、 カタカナで、英語だしね。 |
アニ | そうそう。 あ、でもね、企画のときに タイトルを『アニニ』にしようか、 っていう話があったんですよ(笑)。 |
うめ | 『うめめ』じゃなくて、『アニニ』(笑)。 |
糸井 | ふははははは。 (続きます) |
2009-05-12-TUE