1890年前後の銀製アンティーク・ブローチ。 鳥の瞳にセットされている小さな石はガーネットと思われる。
シードパールにターコイズという組み合わせの こうした繊細なジュエリーは ヴィクトリア時代のイギリスで流行したもののひとつ。
文字の周りにあしらわれているのは 「私を忘れないで」 というメッセージを持つ忘れな草の花。
ブローチの裏に何も刻印がなく どこでどんなジュエリー職人によって制作されたのか、 はっきりとはわからない。 しかし、「友情」を意味する「Amistad」という スペイン語をわざわざ用いていること、 この品がイギリス国内で見つかったことなどから なんらかの形でふたつの国に関係する人物が、 特別な友へ贈った品だったと想像できる。
大きさは、33mm x 63mm x 15mm。
今月をもって、「ブローチを探すイセキアヤコ」は一旦休載となります。 これまで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。 ご感想、ご意見などありましたら、ひとつひとつ 大切に読ませていただきますので、ぜひお寄せください。
2015-01-29-THU