中秋の名月の日に、お供えしてある月見団子やお菓子を
子どもたちがこっそり盗んで歩く「お月見どろぼう」。
どろぼうといっても、本当のどろぼうじゃないですよ。
それぞれの家では、子どもたちが盗みやすいように
わざと縁側や玄関先にお団子を置いておくんです。
たくさん盗まれたほうが縁起がいいから。
読み札にあるように、「よってらっしゃい」なわけですね。
ニッポン全国でみられるこの行事、
みなさんは経験ありますでしょうか?
ほほえましい風習を詠んだこの札は、
キープ箱(下のほうにあります)に収納いたします。
と、この時節にふさわしい読み札をご紹介しつつ、
はじまっております「カルタ・ド・ニッポン」。
お題・「年中行事」にも、
たくさんの読み札をいただきました。
だんごは花だけでなく月よりも強い、と。
シンプルで自信に満ちた読み札です。
お月見の読み札が2枚続いたわけですが、
折しも、昨夜は中秋の名月でした。
十五夜お月さまはごらんになりましたでしょうか?
見れなかった、というかたに朗報です。
中秋というのは、旧暦の8月15日なのですが、
必ずしもその日が満月になるとは限らないのだそうです。
ことしは9月25日が中秋に当たりますが、
満月になるのは2日後の9月27日なのだとか。
つまり、あしたですね。
うっかりお月見を忘れちゃったあなた、
せめて27日の晩にまんまるお月さまをお楽しみください。
今回の「カルタ・ド・ニッポン」は、
お月見のこの時季から、順にすすめてまいりましょう。
11月には、
・最後まで食べてる? 千歳飴
と、七五三があります。
そういえば千歳飴って、子どもが食べきるには
ずいぶん長い飴ですよね?
調べてみたら、ちゃんと理由がありました。
「子どもの長寿」を願って細く長くしているんだそうです。
へえええ〜、ちゃんと意味があったんだぁ。
ぐっと寒くなり、雪がちらついてくると、
・雪の夜の 灯油屋の調べ
が聞こえてきますが、これ、年中行事ではないですね。
‥‥まあいいでしょう、ふしぎで愛おしいニッポンなので。
町内をまわる灯油売りのトラックから
流れてくる哀愁あるメロディ。
「ほぼ日本カルタ委員会(仮)」の中で
どんな音楽があるかリサーチしたところ、
圧倒的に多いのは「月の砂漠」でした。
あとは、「上を向いて歩こう」とか、
「雪やこんこ」「ペチカ」「オモチャのチャチャチャ」、
となりのトトロの「さんぽ」なんていう報告も。
石焼き芋に比べると、実に多様なバリエーションです。
気がつけば年の瀬が近づいてきました。
今年のよごれは今年のうちに、とはじめるのですが、
ついつい懐かしい写真を見ちゃったり、
本を読み出しちゃったり‥‥すすまないんですよねぇ。
こちらも大掃除。
タンスを動かしたら節分の豆がポツンとあって、
なんだかふいに、この一年を振り返っちゃって‥‥。
絵が浮かぶ読み札、キープしておきましょう。
師走というくらいで忙しいですから、
にぎやかなクリスマスが終わったら、
・ツリーをしまって さぁ門松!
という感じで気分を切り替え、
(この切り替えもニッポンらしいふしぎです)
ばたばたと忙しく動き回るんですが、
結局あんまりいろいろはできず、
・来年こそ 余裕を持って 賀状出す!
などとあきらめて開き直ったりするんですよね。
で、大晦日になっちゃうんです。
年越しそばと「紅白歌合戦」というふたつの年中行事が
一枚の札に詠み込まれ、
ニッポンの大晦日を浮かび上がらせています。
素朴な母と輝く小林幸子のコントラストも、みごと。
キープいたしましょう。
さて、年が明けました。
各家庭によって違うのでしょうが、
「いつまでもらえるのか」は当事者にとってたしかに重要。
中学生まで? 19歳まで? 子であるうちはずっと?
その曖昧さに、ニッポンを感じます。
出汁は何なのか、味付けは醤油か味噌か、具はどうなんだ?
お雑煮談義は、いつだって盛り上がります。
お雑煮といえば、
焼いて入れるか焼かずに入れるかで盛り上がる、これ。
ついたお餅をちいさくちぎって丸めた「丸餅」と、
板状にのばした「のし餅」を
好みの大きさに切断する「角餅(切り餅)」。
これがなぜか、東西にわかれてるんですよねぇ。
関ヶ原の合戦の影響で、東西に丸派と角派が分かれた
という説を聞いたこともありますが、どうなんでしょう?
節分になりました。
そうなんですよね、たとえば数えで40歳なら
大豆40粒ですからね、おなかいっぱいになりますよ。
・豆は歳の数? もっと食べたい!
なんていう読み札も届いていて、
たしかに子どものころは足りないと思ってたんですけど、
30粒を超えたあたりからさすがに‥‥
‥‥「ほぼ日本カルタ委員会(仮)」の平均年齢が
浮き彫りになりそうなので、次にいきます。
ああ、いいですねえ。
これは説明不要でしょう。
甘くて切なくて、そしてやっぱりふしぎな風習を
詠んだこの札、キープしますね。
卒業関連では、
・集合写真で 空を飛ぶ
という読み札も。
撮影の日に休んじゃって、上のほうの丸い枠に
写真を入れられちゃった子も、
「空を飛んでるね」なんてナイスに言われれば
そう悪い気はしない、かも?
季節はうつろい、
・桜前線に 一喜一憂
しているうちに春が過ぎ、初夏に。
・七夕は、きまって雨
という読み札が届きました。
空模様のすぐれない7月7日がなぜ七夕なのか、
につきましては、ぜひこちらをお読みください。
旧暦を新暦に移行したことによる矛盾だったんですねー。
言われてみれば、なんででしょう?
なぜ「七夕」とかいて「たなばた」なんでしょう?
調べてみました。
そもそもは「棚機」と書いて「たなばた」と
呼んでいたそうなんです。
(棚機の語源についてはとても込み入ってしまうので
興味のあるかたはウィキペディアでどうぞ)
それが時を経て「七夕」という表記になってからも、
読み方だけが残ったと‥‥。
うーん、まだまだ知らないことだらけのニッポンです。
真夏を飛ばして、つい先日の読み札になりました。
夏の読み札はずいぶん取り上げましたからね。
ところで、そうですか、
敬老の日にプレゼントすると怒られちゃうんですか。
お元気ですばらしい!
一年をぐるりと一周してまいりました、年中行事の読み札。
ラストは、やはり敬老の日の「言いたいだけ札」をどうぞ。
‥‥気を取り直して、
「フリー部門」へとまいりましょう!
年齢を訊ねられたニッポン人は
しばしば上の読み札のようにして、質問に質問を返します。
あなたはそれに対して妥当な数字を口にするでしょう。
すると相手はようやく本当の年齢を教えてくれます。
そうしたならば、ニッポン人であるあなたは、
必ず、最後にこれを言わねばなりません。
各地域の読み札も引き続き到着していますが、
今回はこの一枚をご紹介。
ねぇ、つい自慢しちゃいますよね。
「ほぼ日本カルタ委員会(仮)」でも、
それは恒例のこととなっています。
相変わらずコンスタントに届いているのが、
「あ〜、あるある、そういうこと!」
という読み札です。
・かわらないな と言い合う 同窓会
・飲み会で 信じちゃいけない 無礼講
・習字では 自分の名前が落とし穴
習字の読み札などは、なるほどなぁと思いました。
最後に名前で失敗すること多かったよなぁ、と。
寒いと痛いのは、あれ、なんででしょうね?
これは前回のお題・「ニッポンのスポーツ」に
遅れぎみで届いた読み札でした。
こちらも。
・場所に礼する 運動部員
フィールドに感謝するニッポンのスポーツマン。
ふしぎかもしれないけど、かっこいいです。
・乳の下の 汗を拭く力士
ははは、そうですね、拭いてますね。
細かいところよく見てますね。
お相撲でもう一通、問題作が。
‥‥いや、問題作というほどじゃないのですが、
「相撲」と「相模」という字が似ているというのを
書きたいだけの、これは「書きたいだけ札」だな、
と思いまして‥‥。ちょっと新種かな、と。
再度、気を取り直して、
今回の最後に、飲食関係の札を数枚ご紹介。
熱いお茶を飲んだ後に、
「ハァ〜」とか「カァ〜ッ」って言うのって、
ニッポンだけではないでしょうか?
ふしぎだなぁ。
お母さんが握ってくれた、さんかくのおにぎり、
かばんに入れてると、まるくなっちゃうんですよねぇ。
ニッポンの食文化の、良く言えば、柔軟さを、
悪く言えば、でたらめさを、
象徴するような料理と言えるのではないでしょうか。
カレーうどん、白いシャツで食べると危険!
鍋奉行にしらたき不足を訴える、
ナイスな読み札をキープしたところで、
今回はここまでにいたしましょう。
今回のキープ札も、すべてこちらの
「キープ箱」に加えさせていただきました。
「キープ箱」の中身は、毎回更新していきます。
あなたの札が、ここに入りますように‥‥。
それでは、次なるお題を。
「お風呂」。
ニッポンのお風呂がテーマです。
銭湯でも、温泉でも、自宅の風呂場でも、
舞台はどこでも構いません。
過去のお題・「富士山」や「旅行」などのときも、
入浴に関する読み札はいただきましたが、
ここであらためて「お風呂」を掘り下げたいと思うのです。
ふしぎで愛おしいニッポンのお風呂、お待ちしています。
当然ながら、「フリー部門」も大募集。
下にあります投稿のルールを軽くお読みいただきましたら、
とてもお気楽に、ご投稿くださいませ!
みんなでカルタをつくってまいりましょうね!!
募集するのは「読み札」
カルタは「読み札」と「取り札」に
わかれているわけですが、
当面は「読み札」のほうを募集したいと思います。
七五調や七七調の札がカルタっぽいみたいですよ。
「ふしぎと愛おしい日本」がテーマ
なにを書いてもよい自由な投稿です。
でも「ふしぎと愛おしい日本」というテーマからは
どうぞ、はなれないようにしてくださいね。
どの文字で投稿するかは自由
「いろはにほへと‥‥」の文字のなかの、
どれを選ぶかは今のところ自由です。
部門について
大きくわけて、「お題をテーマにした部門」と、
それ以外の「フリー部門」の投稿を受け付けます。
過去の「お題」を投稿するのもOK。
その場合は「フリー部門」への投稿になります。
ひとつのメールにひとつの「読み札」
いっかいの投稿で送る「読み札」は、
一作品だけにしてください。
ひとつひとつ、集中して吟味したいので。
たくさん思いついた場合は、
何回もメールを送っていただければ大丈夫です。
詠み人しらずの投稿です
『万葉集』のように、というと大げさですが、
“詠み人しらず”の作品を集めたカルタを目指します。
“無名の知”のパワーに期待するカルタを。
なので、投稿者のハンドルネームは発表いたしません。