冬の夜の冷たい布団をあたためてくれる、湯たんぽ。
名前がまた、いいんです。
湯たんぽの、「たんぽ」という響き。
のどかなぬくもりがじわじわ伝わってくるような‥‥。
「たんぽ」の意味を調べてみましたら、
語源は中国語でした。
「湯婆」と書いて「たんぽ」と読むのだとか。
さらに「婆」には「妻」という意味があるらしく‥‥。
つまり湯たんぽは、「お湯のようにあたたかい妻」?
‥‥なんだかますますあたたかくなってきましたよ!
ちなみに「ほぼ日本カルタ委員会(仮)」のメンバーには、
根強い湯たんぽ愛好者が、1名おります。
「電気あんかとは、ぬくもりの種類がちがう!
最初は熱すぎるんでタオルに巻いてるんだけど、
朝方までちゃんとあったかいのがうれしいんだ。
で、朝は湯たんぽのお湯で顔を洗う‥‥最高!」
とのこと。
プラスチック製の湯たんぽならすぐ手に入るようですし、
手間はかかりそうですけれど、
ちょっとあらためて体験したくなりますね、湯たんぽ。
「入れといたよ」というやさしさもうれしい一枚を、
キープ箱(下のほうにあります)へと収納しつつ、
はじまっております「カルタ・ド・ニッポン」。
お題・「あたためる」には、
ほっかほかの投稿をたくさんいただきました。
そうなんですよねえ。
みんながみんな、こたつを出たくないのです。
仕方なく誰かがお手洗いにでも立とうものなら、
「チャンネルかえて!」
「そこのみかんとって!」
「台所から湯のみもってきて!」
と、ついでの用事が集中したものです。
今回はこうした、
・こたつから 出られない
という内容が、「おかぶり札」でありました。
・親子そろって こたつむり
この、かわいい読み札も、その一種ですね。
ずっとこたつから出ない人のことを
カタツムリに文字って「こたつむり」。
「こたつ」の読み札は、ほかにも多数。
・こたつの中で ぶつかる足
・こたつでアイス!
・こたつで寝ると 風邪をひく
・世界は赤かった
こたつの中で誰かの足とぶつかる、あの感覚。
こたつでわざと冷たいものを食べる、独特のぜいたく感。
風邪をひくとわかっていても寝てしまう、魔力。
中にもぐりこんだときの、あの赤い世界‥‥。
どれもなかなか愛おしい、こたつの札でありました。
こたつのラストに、
簡素にして、やさしい一枚をどうぞ。
おこた。ほんとにいい響き。
湯たんぽもそうでしたけど、あたためてくれるものって、
名前の響きもあたたかいんですね。
あたためる道具の、
もうひとつの代表格、こちらはどうでしょう?
「もみじ」というのは、かじかんで赤くなった
手のひらのことですね。
それが、今はもう懐かしいダルマストーブに集まって‥‥。
ノスタルジックに愛らしい光景が浮かびます。
この読み札の場合は「ダルマ」ということばが、
まるみのあるぬくもりを加味しているように思えました。
・ストーブの上の 焼きもち
こちらでは、「もち」というぷっくりふくらむ白いものが
まろやかさを伝えているようで。
やはり、あたためるということは、
まあるい感じのものなのかもしれませんね。
切実な気持ちが伝わる、みごとな一枚。
冬の朝の布団の、ふかふかなぬくもりといったら‥‥。
「ほぼ日本カルタ委員会(仮)」のメンバーの多くは、
「あと5分」という危険な延長睡眠からの脱出を、
目覚まし時計のスヌーズ機能に託しています。
スヌーズ機能ってどこの国で生まれたんでしょうね?
ニッポンではないかもしれませんが、
二度寝、三度寝が大好きなニッポン人は、
たいへんお世話になっている機能と言えるでしょう。
ん? でもこれって万国共通?
・かいまき布団に 腹巻で万全
これは間違いなくニッポンのオリジナル。
ご存知ですか? かいまき。
綿の入った着物のような、布団のような‥‥。
ことばでの説明が難しいときは
素直にこちらに頼りましょう。
Googleイメージ検索の結果です。
主に東北地方で使用されているそうですが、
最近ではあまり見かけなくなったとか。
うーん、実にふしぎなニッポンの寝具。
やわらかい毛糸での編み物の読み札です。
自分で着るのか、それとも誰かに贈るのか、
編みかけのセーターが膝をつつんで、
それがあたたかい、と。
‥‥きっと誰かへのプレゼントなのでしょうね。
だから、この札そのものに、
こころがぽかぽかするものを感じたのだと思います。
・手編みのマフラー 半玉残して 春になる
こちらはちょっと切ない‥‥。
そうですか、春になっちゃいましたか。
でもまた、季節はめぐります。
来年は、冬が来る前にそれを渡せますように‥‥。
はい、これはありがたい。
「ほぼ日本カルタ委員会(仮)」も様々なイベントなどで
たいへん重宝させていただいております。
「ほぼ日」内でも何度かご紹介したのですが、
われわれが貼る場所は、主に「イトイスポット」。
「ほぼ日本カルタ委員会(仮)」の委員長である
糸井重里が推奨する、効果的なカイロの貼りどころで、
それは背中と首の境界線のあたりにあります。
貼れないタイプではなく、貼れるカイロで、
ぜひ一度、イトイスポットをお試しください!
ほのぼのと、あたたまる読み札を
続けてご紹介いたしましょう。
そっと、ね。
裾から見えないよう気をつけて。
ニッポンの充実したトイレ環境は、
お尻のぬくもりにさえ気を配ります。
うれしいんですよねぇ、あたたかいと。
なんとも素朴でかわいらしい読み札。
子どもたちの無邪気な熱気で湯気がたっているような、
おしくらまんじゅうの現場が思い浮かびました。
存在そのものが、あたたかい。
これ以上、申し上げることはないでしょう‥‥。
・体温計より 手ぇ温計
「言いたいだけ札」? と思いきや、
よく味わうとそうでもないようで。
手のひらで熱をみてもらうほうがうれしいという、
やさしい触れ合いの場面がみえてきました。
‥‥‥‥‥‥。
でました、「言いたいだけ札」。
なにがすごいって、これ、堂々と、
「お題・あたためる」宛てに投稿されてきたのです。
何もかもがあまりに「言いたいだけ」だったので
思わず載せてしまいました。
・おやじギャグ 百にひとつは 場があたたまる
裏を返せば、99は寒くなるというわけで‥‥。
「言いたいだけ札」、みなさんくれぐれも
取り扱いに注意してご投稿くださいませ。
あたたまる食べものの読み札、予想通りたくさんきました。
洋服に汁が飛ぼうが、なにするものぞ!
アツアツ料理に対するニッポン人の意気込みが
ひしひしと伝わってくる良作。キープいたしましょう。
・寒風に 今川焼き
・缶コーヒーで 暖をとる
いずれも、自分をあたためてくれる飲食物に対する
愛情のようなものを、
しみじみと感じる読み札でした。
焼き芋を手渡されてホクホクになってる気持ちとか、
人々を無邪気にさせてしまう焼き芋のパワーとか、
冬の街角のしあわせな風景とか。
いろんなぬくもりがギュッと詰まった読み札です。
‥‥このあたたかさは、すごいですよね。
「ただいまー! 今夜はカレー?」
じっくりとあたたまったところで、
「フリー部門」へとまいりましょう‥‥
と思うのですが、実はちょっと困ったことになっています。
ちかごろ、「フリー部門」への投稿がすくなくて。
いや、ぜんたいの投稿数は減ってないんですよ。
相変わらず、盛況なのです。
つまりみなさん、お題部門をかなりメインに
たのしんでくれているわけです。
それはそれでうれしい傾向でもありますので、
今回もとりあえず、フリー部門はあっさりまいりましょう。
前回のお題「京都」に寄せられた一枚。
添えられたメールには、こんな解説が。
京都の人は、「あっついあつい」とか
「たっかい、たかい」などと、
形容詞を繰り返して言うんです。
へえ〜、そうでしたか。
この前、京都に行ったときには気づきませんでした。
ふしぎふしぎで愛おしい愛おしい京言葉の読み札、
だいじだいじにキープしておきますね。
京言葉の読み札で、もう一枚。
京都では、「正座する」を
「おちんする」というのだそうです。
かわいいなあ。
これはぜひ、使っているところを聞いてみたいです。
お題・「お弁当」に届いた読み札。
これ、よーくわかります。
形から入ることがたいせつですものね?
まずは道具を買うことからはじめないと、ですよね?
「ほぼ日本カルタ委員会(仮)」でも、
いま静かなお弁当ブームが起こっております。
とあるメンバーは、京都で弁当箱を探し巡り合えず、
都内の雑貨店などに足を運ぶも、
これというものに出会うことはなく、
最終的にはネット通販で「曲げわっぱ」の弁当箱を購入。
「思ったよりちいさくて、あんまり入んない!」
と、ダイエット中の身で矛盾した不満をもらしていました。
近いうちきっと、また別な弁当箱を買うのでしょう。
でもそういうのが、たのしいんですよねー。
素朴な疑問の読み札が、ぽろっと、届きました。
言われてみれば、そうです‥‥。
紅白=めでたいというのは、これ、
どうしてなんでしょうね?
ふしぎなニッポンを、キープしならが、
今回はこのあたりで。
今週もキープ札は、すべてこちらの
「キープ箱」に加えさせていただきました。
「キープ箱」の中身は、毎回更新していきます。
あなたの札が、ここに入りますように‥‥。
それでは、次なるお題を。
「鍋料理」。
さらに寒くなってまいりましたので、
しつこいようですが、またもやあたためるテーマで。
なかでもみなさんの大好きな食べもの関係、
鍋料理にしぼって募集してみようと思うのです。
石狩鍋、おでん、すき焼き、水炊き、
寄せ鍋、ちゃんこ、もつ鍋、しゃぶしゃぶ‥‥。
たーくさんありますよね。
‥‥これはかなり、
お題部門にたくさんの投稿が寄せられる予感。
だって、ほら、もうすでに、
お鍋のことで頭がいっぱいになっているのでは?
余裕があったら、フリー部門もお待ちしてますね。
さらにゆとりがあるかたは、言いたいだけ札も。
下にあります投稿のルールを軽く読んでいただいて、
お気楽にご投稿くださいませ。
次回も、あたたまりましょう!
で、あったまりつつ、みんなで、カルタをつくりましょう!
募集するのは「読み札」
カルタは「読み札」と「取り札」に
わかれているわけですが、
当面は「読み札」のほうを募集したいと思います。
七五調や七七調の札がカルタっぽいみたいですよ。
「ふしぎと愛おしい日本」がテーマ
なにを書いてもよい自由な投稿です。
でも「ふしぎと愛おしい日本」というテーマからは
どうぞ、はなれないようにしてくださいね。
どの文字で投稿するかは自由
「いろはにほへと‥‥」の文字のなかの、
どれを選ぶかは今のところ自由です。
部門について
大きくわけて、「お題をテーマにした部門」と、
それ以外の「フリー部門」の投稿を受け付けます。
過去の「お題」を投稿するのもOK。
その場合は「フリー部門」への投稿になります。
ひとつのメールにひとつの「読み札」
いっかいの投稿で送る「読み札」は、
一作品だけにしてください。
ひとつひとつ、集中して吟味したいので。
たくさん思いついた場合は、
何回もメールを送っていただければ大丈夫です。
詠み人しらずの投稿です
『万葉集』のように、というと大げさですが、
“詠み人しらず”の作品を集めたカルタを目指します。
“無名の知”のパワーに期待するカルタを。
なので、投稿者のハンドルネームは発表いたしません。