自分から言おうか、
相手が言ってくるのを待つべきか‥‥。
できれば自分からさりげなく言いたいけれど‥‥
うーん、むずかしいですねぇ!
緊張感とさわやかさが盛り込まれた一枚を
キープ箱(下のほうにあります)へと収めつつ、
はじまっております「カルタ・ド・ニッポン」。
お題・「あいさつ」にも、
いつもとかわらぬたくさんの投稿をいただきました。
だれかに出会ったとき、お礼を言うとき、謝るとき、
様々な場面でつかえる、ニッポンのことば、
「どうも」。
今回は、この「どうも」についての読み札が
最も多く寄せられました。
・とりあえず どうも
・「どーも!」は 挨拶標準語
・「どうも」って 便利!
「どうもありがとう」や「どうもすみません」の、
後半を省略して、その省略した部分を、
表情や雰囲気で伝える‥‥。
この、あいまいな感じは、
たしかにニッポン的と言えますよね。
はっきり言わない、ニッポン‥‥。
でも、「ほぼ日本カルタ委員会(仮)」は思うのです。
のではないか、と。
そもそも「どうも」というのは、親密さを確認し合える、
明るく楽しいあいさつだと、思いませんか?
とはいえ、いっつも「どうも」で
済ませてしまうのも考えもの。
ていねいに言うべきときにはちゃんと、
「どうもありがとうございます」を言いたいですよね。
気軽さと、ていねいさ、
ただしくつかいわけていきたいですね。
引き続き、あいさつの読み札を。
・おいでやす
これは京都の「いらっしゃいませ」。
・めんそ〜れ
こちらは沖縄の「ようこそ」。
と、シンプルな作品もたのしいのですが、
あとすこしの具体性があると、
さらに場面が浮かんでくるのではないかと思いました。
たとえばこんなふうに。
寒さが厳しい地方ほど、
あいさつのことばが短くなる傾向があるようで。
なかでも有名なのは津軽弁の、
・「どさ」「ゆさ」
というやりとりでしょう。
「どさ」「ゆさ」の読み札は、
これまでにも何通か届いております。
「どこさ行ぐの」「湯さ行ぐどご」が、短くなって
たった2文字のやりとりになったんですね。
場面が浮かびます。
あたりさわりがないから、という理由ではなく、
お天気の話からはじめるのって、いいなぁと思います。
「寒くなったね」「うん」
‥‥これだけで、一緒にいるって感じがしません?
じつに、ニッポンの風景。
他人がやっていると笑ってしまいますが、
自分も気がつけば、やってますよねー。
こちらもふしぎな、あいさつの法則。
古くからの、ニッポン式です。
言われてみれば、かわいいかも‥‥。
そもそも、なぜ「もしもし」が
電話での呼びかけのことばになったんでしょうね?
例によって調べてみました。
なんでも、諸説あるそうで‥‥
電話がまだ一家に一台なかった時代に、
電話交換手が「申しあげます」と言ったのが最初とか、
音質が悪くて、
「申し上げる、申し上げる」と言ったのが語源とか‥‥。
いずれにしましても、「もしもし」という、
ニッポンのふしぎで愛らしい電話のあいさつを、
あらためて思いださせてくれたこの読み札、キープです。
流行語のあいさつが、新旧3つ並びました。
ドリフターズ、香取慎吾さん、
そして最後はことし流行った‥‥
ん? あれ? オーシャン・パシフィック・ピースって、
あいさつのことばでしたっけ?
‥‥ま、そんなのは関係ないということで、
次いきましょう。
部活動でのあいさつも、多数届きました。
運動部で、あいさつは基本中の基本ですものね。
そしてたしかに、
よく聞き取れない気合い満点のあいさつ、ありました。
・「っした!」 頭を下げる運動部員
・ざっしゃぁーーーっす!
‥‥もう、ふたつめのなどは、
原形がわからないことになっています。
でも、気迫はびしびし伝わってきます。
一読して、すぐに理解できなかったのですが、
これも舞台が学園の読み札でした。
‥‥ね? シーンが浮かびました?
廊下の前方から気になる異性が歩いてきます。
勇気を出してあいさつを‥‥!
甘ずっぱい良作、キープしましょう。
最後に3つほど、さわやかな読み札を。
説明は不要ですよね。
登山のときの、あのふしぎな気さくさって、
なんなのでしょう?
そうですよね、乙女限定ですよね。
このあいさつをさらりと言える人って、
やっぱりかっこいいと思います。
いい読み札ですねぇ‥‥
やっぱりおうちがいちばんですから!
さて、このあたりで
「フリー部門」へとうつりましょう。
まずは前回のお題・「鍋料理」に、
遅れて届いた読み札を。
‥‥すごいですね、鍋の魅力。
どんどん届いたので、8作品ほどご紹介。
・さりげなく 嫌いなものを 入れてみる
・煮るだけっ!
と、このあたりは鍋の手軽さを詠んだ札でした。
・牡蠣鍋に 萌える夜
・昆布で うまみが どんと増し
というのは、鍋料理にうっとりする読み札たち。
そして‥‥
‥‥‥‥‥‥。
ここに出ましたか、「言いたいだけ札」。
うーん、しかし‥‥。
「言いたいだけ札」のレベルとしては、どうでしょ?!
・押しなべて鍋
というのもありましたが‥‥うーん‥‥。
「言いたいだけ札」にも、高レベルを期待してしまう
「ほぼ日本カルタ委員会(仮)」がいます‥‥。
引き続き、控え目に、大募集。
お仕事、お疲れさまです。
それとも宴会の帰りでしょうか。
吊り革につかまり、クルクル回り、ウトウトと‥‥。
年末になって、より多く見かけるようになった
ふしぎで愛おしいニッポンの電車の風景でした。
今回は、このあたりで。
今週もキープ札は、すべてこちらの
「キープ箱」に加えさせていただきました。
「キープ箱」の中身は、毎回更新していきます。
あなたの札が、ここに入りますように‥‥。
それでは、次なるお題を。
「年末年始」。
やはり、この時期、これかと。
「年中行事」がお題のときにも、
年末年始の読み札はいくつか取りあげましたが、
オンタイムということで、あらためて。
大掃除、紅白歌合戦、除夜の鐘、年越しそば、
初日の出、初詣で、お年玉、お雑煮、
たこあげ、福笑い‥‥。
いろいろ、ありますよね?
「ふしぎで愛おしいニッポンの年末年始」
お待ちしています!
「フリー部門」も、もちろん引き続き!
さあ〜、読み札集めもそろそろ佳境?!
みんなのカルタをつくりますよ!!
募集するのは「読み札」
カルタは「読み札」と「取り札」に
わかれているわけですが、
当面は「読み札」のほうを募集したいと思います。
七五調や七七調の札がカルタっぽいみたいですよ。
「ふしぎと愛おしい日本」がテーマ
なにを書いてもよい自由な投稿です。
でも「ふしぎと愛おしい日本」というテーマからは
どうぞ、はなれないようにしてくださいね。
どの文字で投稿するかは自由
「いろはにほへと‥‥」の文字のなかの、
どれを選ぶかは今のところ自由です。
部門について
大きくわけて、「お題をテーマにした部門」と、
それ以外の「フリー部門」の投稿を受け付けます。
過去の「お題」を投稿するのもOK。
その場合は「フリー部門」への投稿になります。
ひとつのメールにひとつの「読み札」
いっかいの投稿で送る「読み札」は、
一作品だけにしてください。
ひとつひとつ、集中して吟味したいので。
たくさん思いついた場合は、
何回もメールを送っていただければ大丈夫です。
詠み人しらずの投稿です
『万葉集』のように、というと大げさですが、
“詠み人しらず”の作品を集めたカルタを目指します。
“無名の知”のパワーに期待するカルタを。
なので、投稿者のハンドルネームは発表いたしません。