糸井 | 何度も言うようで申し訳ないけど、 チズさんのスクールの 生徒さんたちの艶っぽさで、 妻に毎日家にいられたら、 かなわんでしょうねぇ。 帰っちゃいますよね、家に。 |
佐伯 | そうですよね(笑)。 |
糸井 | 生徒さん、モテちゃってるかもしれませんよ? |
佐伯 | いや、ほんとうに、ご主人が 言ってくださるんですって。 「お前、何か最近‥‥」 |
糸井 | 「きれいになった‥‥」 |
佐伯 | そう(笑)。 つやつやしてきたなぁ、って。 女性がきれいになるということは、 やっぱり家庭平和だと思います。 |
糸井 | うん。 誇りの核が生まれるんですよ、そこから。 |
佐伯 | ですよね。 ほんとに、そう。 誇りの核が生まれると思う。 |
糸井 | あのね、虫歯のときって 歯を磨くのが嫌になるんですよ。 それを、歯医者さんで1回、ぜんぶ きれいに治してもらうと、 そこからしばらくはすごく歯を大事にする。 虫歯のときは歯に誇りがないんで、 ぐだぐだになって。 |
佐伯 | 行くとこまで行っちゃうんですよねぇ。 |
糸井 | それはおそらく、肌も同じだと思うんですよ。 チズさんご自身の誇りの核はどうやって? |
佐伯 | わたしは、いつもクエスチョンの人なので 何にでも興味があるんですよ。 もちろん、わたしの中の本軸が 変わることはないのですが、 柔軟な気持ちを持っていたいので ひょっとすると、核は 時代に合わせて入れ替えているかもしれません。 |
糸井 | 核分裂(笑)。 |
佐伯 | そう。核分裂がすごく激しいんですよね。 だって、人は生きているかぎり 可能性がたくさんあるのだから。 |
糸井 | ぼくもおんなじです。 座右の銘は無数にある。 |
佐伯 | そうですよね。 |
糸井 | 多分、そのあたりが チズさんと タイプ的に近いところじゃないかなぁ。 |
佐伯 | はい、そうですね(笑)。 |
糸井 | きれいにされたい、というのと きれいにしたい、というのは どういうふうにつながっているんだろう? 手品が見たい人としたい人って、 分かれるような気がするんですが。 |
佐伯 | わたしは、どちらかというとやっぱり みんなにきれいになってほしいのよって、 思ってます。 きれいになったら、世の中が変わるから。 ですからやっぱり、 きれいになった人を見るのが とても好きなんです。 |
糸井 | 「きれいになりたい」が 「してあげたい」に なったりするのかなぁ。 |
佐伯 | あ‥‥それは、あると思います。 自分がきれいになったから。 |
糸井 | あ、そうか。経験が。 |
佐伯 | うん、わたしが肌地獄から蘇ったから、 人もきれいにしてあげたいし、 なるじゃないの! って 人にも言いたいんだろうと思います。 |
糸井 | そうか、そうか。 それは海に入って 泳げるようになってからの話ですね。 |
佐伯 | そうです、そうです。 |
糸井 | 陸にいたんじゃだめですね。 |
佐伯 | そうなんですよね。 そこで、やっぱり私はいちど、 誇りの核を手に入れたんだと思います。 そこから変わる瞬間があるんですよね。 |
糸井 | 誇りの核を与えあってね。 |
佐伯 | そうそう。 |
糸井 | ちょっと話は変わるかもしれないけど、 あらゆる男は、自分を 真ん中よりは ましな人間だと思ってますよ。 |
佐伯 | 「中より上」という考え方? |
糸井 | 「俺はダメだから」って 言ってるやつも、 51点のところに自分を置いてんですよ。 |
佐伯 | (笑) |
糸井 | 49って思ってないんです。 そのあたりがやっぱりこれからの ポイントだなぁと思っています。 |
佐伯 | 興味深いです。 女性はどうなのかしら。 |
糸井 | 女の子たちは、どうやら 70点以上のところに 置いてるみたいなんですよ。 |
佐伯 | ああ‥‥。でも、 その気持ち、大切だと思います。 |
糸井 | そうですか? |
佐伯 | 年齢も引き算ぐらいのほうが いいと思いますよ。 「もう○歳だから」って 思わないほうがいい。 |
糸井 | そうかぁ。 今度、俺もエステを 受けに来ようかなぁ。 |
佐伯 | ぜひ、いらしてください。 |
糸井 | 今日は、ありがとうございました。 |
(おしまい) |