T |
どうですか?
|
糸井 |
ここ1週間ぐらい見ていると、
電波少年的放送局で、
若い女の子たちが放送していて、
あの、ただ流れるだけの時間というのが
最初はコンセプチュアルに見えたんです。
ぼくはなるべく、ふつうに埋めたら
どうなるんだろう、ということで
やってみたのですが、自分は疲れますね。
|
T |
たいへんですねぇ。
|
糸井 |
埋めないということで思い出すと、
昔、インターネットで
コーヒーサーバーっていう有名な中継があって、
研究室のコーヒーサーバーを
ずっと流していたんです。
人気があったんだけど、
「要するに、そういうことだろ?」
と言った瞬間に、
おもしろさが、終わりますよね。
そうじゃない感じでやりたかったんだけど、
これ、三日やったら、ぱんぱんでしょうねぇ。
|
T |
もうすこし緩くしても
いいんじゃないですかね?
|
糸井 |
結局でもさー、来てくれる
人をお願いしたじゃないですか。
緩くする、というおつきあいも、
ふだんからしてないじゃないですか。
いちばん緩いみうらじゅんは、
先に済ましちゃったし。
気持ちは緩くできるかもしれないけど、
このペースで行ったほうが、
逆にラクなような気もします。
ダメだったら、ごめんダメ、って言うだろうなぁ。
という感じになると思う。
|
T |
もうすこしひとりの時間を。
さっき、糸井さんひとりの時間が、
20分ぐらいあったじゃないですか。
|
糸井 |
あれ、よかったですね。
|
T |
見てる人からすると
ゲストの方が来てくれて
いろいろな興味深い話をしているのも
うれしいし、もうひとつあるとすると、
地上波と違うのは、たぶん「近い」んですよ。
たぶん、もうちょっと、
カメラ目線で、「ね」とか
投げていただくとかいう部分と、
あ、来た、みたいなことがあると。
|
糸井 |
そうですね。それをやるには、
時間割の部分を詰め過ぎたんでしょうねぇ。
|
T |
明日もかなり。
|
糸井 |
でも、だいじょうぶですよ。
夜になってから、ガーッとくるけど。
なるようになるというか。
|
T |
とりあえず、明日に関して、
岩崎さんを、うちのほうで受けさせていただいて、
彼女をこんど別の日にひとりでやる、
というかたちにさせていただいて、
糸井さんひとりでやるということのほうが・・・。
|
糸井 |
それは、やってみましょうか。
|
T |
仮眠とかされてもいいですし。
|
糸井 |
毎日やっていることを
ちょっと濃くしたみたいな、ね。
いま、加入者が4111人か。
日暮れて道遠し、ですよね・・・。
電波少年的放送局加入10万人までは。
無理なんだと思う。
|
T |
無理なんですかね。
流行って、急な角度で動くじゃないですか。
|
糸井 |
それは、ためにためたものが
あって、はじめて、ですよね。
このやり方だと、
明日も見るエポックと
今日終わるエポックというのがあるので、
連発でどんどん続く事件がドカドカないと
「これ、入らないと!」
とは思えないですよね。
|
T |
今、地上波の電波少年のほうでも
「こんなふうにやってますよ」
と言いながら、だんだんと増えていくというのが
あったりしつつ、いちおうボーナス商戦じゃないですか。
若干高いんですよ。8万円ぐらいかかるものを
買わないと、受信できない。
7月のあたりにドカドカドカッとやるのかな、
どうなのかな、と考えているんです。
6月のあたりに予告をして、
買っておこうかなと思えるようなとこに来て
どうなるか、という・・・。
|
糸井 |
今のところ、ぼくには・・・。
はじめてちゃんと考えているんですけど、
本気でなんとかするには、
その方法じゃないような気がします。
|
T |
うーん。
|
糸井 |
まず、放送が「ある」ということを
知らせる方法が、日本テレビやですよね。
だから、ただの番組で紹介を見た人というのを
増やすことは、ある程度できる。
それと、買うかどうかは、
ぜんぜん別の理由だと思うんですよね。
ふつうのテレビがつまんないかと言うと、
みんな、「つまんない」って、
クチでは言うけれども、おもしろいんですよ。
ここの電波少年が
ふつうのテレビなみに豪華になったとしても、
ふつうのテレビになりますよね。
で、そうじゃなくって、
「抜きがいいんだよねぇ」
ということって、買う理由にはならないんですよ。
|
T |
だから、今まぁ、
深夜の1時から5時を
「電波少年的放送局」の
ゴールデンタイムと言っているんですけど、
地上波をやっていると、
1時にだんだん手を抜きますよね。
その時に、生放送でやっていて、
なんかをしていると、
コンビニが市民権を得ていったように
なりはしないか、というところでの
ひとつのやりかたにはならないかなぁと。
|
糸井 |
それは、外れとは言えないけれども、
10万人とか、採算ベースにあうこととは
違うことのような気がするんです。
テレビも、見る人が減っているわけですよね。
夜中も、一見多いけれども、多くはない。
見たよ、と喋るから、深夜がでかく見えるけど、
母数としては、支流の支流、というか。
母数分のいくつか、ですから。
だからと言って、母数の多いところを
攻めていって、ちょっとでも
ニッチを狙うという方法を
取りたくないという気持ちは
よくわかるんだけど、
なんか、いまぼくらが
喋っているかたちではない何かがないと、
無理なんじゃないかなぁ。
|