ほぼ日刊イトイ新聞 - あなたもフォト絵。

『福田のフォト絵』の出版記念として
開催しました投稿企画、「あなたもフォト絵」。
募集期間中には、
たくさんの投稿をありがとうございました！

応募総数1513作品。
そのすべてをプリントアウトして、
福田利之さんに、ぜんぶ、みていただきました。
お約束したとおり、３つの写真から、
「優秀フォト絵」を選出してもらおうと思います。
福田さんは、どんな作品をチョイスするのでしょう？！

まずは、「ハンガー」の部から。
投稿数がとても多かったので、前後編でお送りしますね。
それでは福田さん、よろしくお願いします！

ほぼ日：	というわけで福田さん、すべての投稿作をご覧いただけましたでしょうか。
	はい、みさせていただきました。こんなにたくさん、ほんとにありがたいです。
ほぼ日：	３部門からは、それぞれの優秀作の候補も‥‥。
	選びました。みなさん工夫を凝らしてくださってるので、絞り込むのがむずかしかったですが。
ほぼ日：	それでは、「ハンガー」の部からまいりましょうか。
	はい、「ハンガー」から。いちばん投稿数が多かったんですよね？
ほぼ日：	はい、600点ほどありました。
	やっぱり得体のしれないというか、顔に見えにくいということで工夫の余地が残っている写真だったんでしょうね。いろいろバリエーションを思いつくので、そのぶん投稿も多かったんだと思います。
ほぼ日：	そんな中から福田さんが選んだのは？
	候補だけで30作品になってしまいましたが‥‥。
ほぼ日：	大丈夫です。そもそも投稿数が多いのですからここは多めにご紹介しましょう。
	それでは、まずこれを。

ほぼ日：	ハンガーを鼻に見立てて、顔が向かい合っている、というアイデアはとても多かったですね。
	はい、たくさんありました。
ほぼ日：	そんな中で、これを選ばれた理由は？
	まず、絵が達者です。この、ていねいな絵を最後まで訂正なしで描いたっていうのはすごいことだと思いました。
ほぼ日：	「あなたもフォト絵」の、あのシステムは、訂正がきかないんですよね。アンドゥ機能がない。
	実際のフォト絵も、一発勝負なとこがあるんですがこの作品は、緻密な一発勝負ですよね。「がんばってくださってありがとうございます」と、そういう気持ちで選ばせてもらいました。
ほぼ日：	続いては、こちら。

	チューをしています。
ほぼ日：	チューをしてるアイデアも多かったですね。
	はい。その中では、これがやはりがんばってくれていたので、選びました。
ほぼ日：	「顔が向き合ってる系」では、こういう動物のも選ばれてますね。

	かわいいです。ぼくも自分でフォト絵にしてみたんですが、これに近い感じになったんです。
ほぼ日：	あ、それは最優秀作品に贈られる賞品になるフォト絵のことですね。
	はい、のちほどお見せします。 ‥‥なので、なんといいますか、「顔が向かい合っている」というのは自分でも思いついたことだったので‥‥。「あ、こんなのになるんだ」と自分が驚いたのを選ばせていただきました。
ほぼ日：	なるほど。福田さんにとって新鮮だったものを。
	はい。たとえば、こんな。

ほぼ日：	‥‥こ、これは。
	心霊写真ですよね。
ほぼ日：	壁にぼやーっと顔が浮かびあがっている（笑）。
	もう、これはフォト絵への挑戦ですよ。
ほぼ日：	挑戦（笑）。そもそもフォト絵といえるかどうか、ハンガーには、なにも描いてないですからね。
	はい。でも、この、「こんなのこれでいいじゃん」っていう軽い感じは、むしろ気持ちがよかったです。
ほぼ日：	そうですか（笑）。
	新鮮な驚きですよ。なにしろこういうのもありましたから。

	さかさまにして「水」という漢字になるとは思いつかなかったですねえ。しかも、ハンガーの色もちょうど水色で。
ほぼ日：	アイデアに驚かされた。
	ええ。でも、驚いたってことでいうと、いっちばんビックリしたのはこれなんですけどね。

ほぼ日：	‥‥すごい（笑）。
	完全に、ハンガーがないんです。塗りつぶしてますから。
ほぼ日：	相合い傘なんでしょうが、名前じゃなくて「スキ」「キライ」って‥‥。それは花占いでしょう（笑）。
	しかもなぜか、傘から手が出てる（笑）。
ほぼ日：	ツッコミどころ満載です。
	フォト絵の完成度というより、自分が笑かされてしまったので、これは選ぶしかないだろうと。
ほぼ日：	なるほど（笑）。その点、こちらはフォト絵的ですよね。

	これもぼくには思いつかない。
ほぼ日：	「とらわれた宇宙人」というやつですね。
	読者の人にわかりますでしょうか？
ほぼ日：	若いかたはピンとこないかもしれませんね。「とらわれた宇宙人」で検索すればけっこう画像が出てくると思うんですが、たしか1950年代とかに海外で、「宇宙人を捕獲！」と新聞に報じられた有名な写真があるんです。昔ＵＦＯブームのころにはみんな知ってました。それのパロディですね。
	フォト絵としても、ハンガーの先を口に見立てているあたり、かなり優秀な作品だと思います。
ほぼ日：	これもすごいですよね。大作です。

	もとの写真は真ん中のポールしか残ってない。
ほぼ日：	かろうじて、女性の肘もハンガーの一部になってますよ。
	あ、ほんとですね。このかたはきっと、「ビーチバレーだ！」と思いついて、そのアイデアにとらわれたんだと思います。でも、とらわれてしまっても、ここまでやりきれば、みごとですよ。
ほぼ日：	途中であきらめずに。
	次の作品も、あきらめずに最後までやりきっていますね。

	ハンガーの曲線の部分を、ふたつのお尻に見立てた作品も多かったんですが、これがいちばんおもしろかったです。キャイ～ンだからお尻をくっつけているという必然性もありますし。
ほぼ日：	お尻があれば、おっぱいもありました。

	‥‥あの、これ、だいぶ下ネタなんですけど、こんなん選んで大丈夫でしょうか。
ほぼ日：	大丈夫です（笑）。こんなのも選ばれたようですが‥‥。

	これねえ、なんか残してますねえ（笑）。どういう意味なのかわかんないでしょ。棒を尻に刺してるんですかね？　足で。
ほぼ日：	福田さん、わりと下ネタもお好きなようで。
	そうですね、はい、嫌いじゃないです。でも、これに賞はあげないと思います（笑）。
ほぼ日：	ははは。
	‥‥ところでこれ、ハンドルネームっていうんですか？投稿者の名前がこれだけ書いてないですが‥‥。
ほぼ日：	いや、あの、じつは、それは‥‥。
	なんですか？
	‥‥すみません、これはぼくが描きました。
	え？
	まさかここまで残るとは‥‥申しわけないです。
	ええええー？！武井さん、投稿したんですか？

<続きます>
2008-06-10-TUE