ほぼ日刊イトイ新聞プレゼンツ モノはコトなり、コトはモノなり。 そしてコトバは、すべてをつなぐ。 |
プロ野球の日本シリーズがはじまりましたね。 GOODS JOCKEYの時間帯に プロ野球中継が続いている場合、 ラジオでの放送は中止となり、 TBSラジオ内のホームページだけで 放送されることになります。 そんな変則的な1週間だからこそ、 普段は聴くことができない GOODS JOCKEYの企画会議を放送してしまいます! 番組を3週間やってきてだんだん見えてきた GOODS JOCKEYの根幹をささえる 「モノ」の話だけではありません。 アシスタント柳井さんの反応のムラがあばかれたり、 収録をより楽しくするためにはどうするか、 これから取り上げたいモノや、 お蔵入りになってしまったモノのことも。 日本シリーズが21時までに終了すればラジオで、 21時過ぎまで中継が続いた場合は インターネットで聴いてみてください。 「私のとっておきのモノもとりあげて!」 「私はこのモノのここがいち押し!」などなど 企画会議に参加する気分で、 ご意見をgj@1101.comまで送ってくださいね。 放送内容は放送予定日の22時ごろから TBSラジオ内のホームページから 聴くことができます。
先週の放送でとりあげられたのは ティッシュペーパーの台頭とともに いつのまにか消えてしまいつつある 「ちり紙 若緑」。 トイレでは使えない! デパートやスーパーでは売ってない! おまけに柳井さんはノッテナイ! (後に食べ物じゃないからということが判明しました) そんな「ないない」づくしの放送でしたが、 実は「若い男性」だけの企画会議では こんな盛り上がりがあったんです。 R指定? な話なので、 今回は匿名希望「男性スタッフA」さんに聴いてきました。 ほぼ日: 今回は糸井が放送中に「特に若い男性に!」と 控えめながらも何度も訴えていました。 「放送」では伝えきれなかったところを うかがえればと思います。 スタッフA: ちり紙が届いたときに、 男性スタッフ全員に 「各自2枚ずつ持ち帰るように。 あっ、君は若いんだからもう少し多く‥‥」 と言って糸井さんから直々に渡されたんです。 ほぼ日: まずは試してみろと。 スタッフA: そうですね(笑)。 このちり紙が企画会議にあがった最初から 「男性がいろいろとラブなことをするとき」に 非常にすぐれものだという触れ込みでしたから。 ほぼ日: ちり紙を使ったのは初めてだったんですか。 スタッフA: 小さい頃、おばあちゃんと一緒に住んでいたので、 ちり紙自体は使ってました。 でも当時は糸井さんがおっしゃる 「ラブ」な使い道をする年齢ではなかったので、 そういう意味では初めてですね。 ほぼ日: で、実際使ってみたんですね。 スタッフA: そのよさがわからないと、番組は作れませんから(笑)。 で、使ってみて、「なるほど」と。 ほぼ日: 男子だけの報告会はそうとう盛り上がったようですが‥‥ スタッフA: ええ。特に男性の方には理解しやすいと思うのですが、 「ひとり」で「ラブ」なことをすると、 ティッシュの場合、 笠地蔵のようにティッシュが残っちゃうんです。 でもちり紙だと根こそぎとれますねー。 勢いがいい場合は 時代劇で障子に血がタタッと飛び散るときの、 障子のような役割というのでしょうか。 ぼくの時のことは、こっそり「池田屋事件」と 名付けさせていただきました。 ほぼ日: ティッシュだとそのようにはいかないのですか。 スタッフA: そうですねー。ボトっと落ちてしまったり。 なさけなーいことになってしまうんです。 でもちり紙だとこの儀式が 日本刀を鞘にまた納めるときのような 厳粛な気持ちになれるんですね。 ほぼ日: 厳粛ですか‥‥。 「ひとり」のときか「ふたり」のときか、 定かではありませんが、 糸井も収録の合間に 「ラブな場面で使い分けてみる」ということも 言ってましたね。 「特別な日はちり紙」で。ってところでしょうか(笑)。
ほぼ日: 「ラブ」な話自体は放送では控えめでしたよね(笑)。 販売元の山京さんや製造元の熊谷製紙さんに 取材をしたときは どのような話がでてきたんですか? スタッフA: 山京さんは京都の方で、 舞妓さんを相手に販売をしているということでした。 なので、ぜひ舞妓さんに話をうかがいたいなと思って お茶屋さんを紹介してもらったんです。 ほぼ日: 舞妓さんに直接取材ですか! スタッフA: 舞妓さんが所属するお茶屋さんを 何軒か紹介してもらって電話してみたんです。 緊張しましたよ。 でもお茶屋さんに話を伺ったら、 舞妓さんもお披露目の時のような 「晴れの日」と言われる特別な場合しか ちり紙は使わないということでした。 「舞妓さんに話を聞いてもあまり話ができないよ」 ということで直接話はうかがえなかったんです。 ほぼ日: 熊谷製紙さんはどうだったんですか。 スタッフA: やはり「昔はよかったんだけど」って話でしたね。 和紙をつくることができる場所って お水のことや環境のことがあるので 限られているみたいなんです。 日蓮宗のお坊さんが旅の途中で福岡の八女に 立ち寄ったときに 和紙が作れるのではと思いついて 福井県から親戚の職人を呼び寄せたことが 紙が作られるはじまりだということでした。 それ以来、和紙が八女の産業のひとつで、 今は洋紙もつくっているようです。 ほぼ日: ちり紙もティッシュも実は同じところで 作られているんですね。 機械は違うのでしょうか。 スタッフA: ちり紙は半紙を作っている機械で、 15ヶ月に1回まとめてつくっているんです。 ほぼ日: 15ヶ月に1回しか作られないぐらい需要が すくないんですね。 放送でも、需要がないちり紙のよさを がんばって伝えようとしていましたよね。 スタッフA: ですよね。 個人的にはいままでの商品の中で 一番売れるかなって思っていたんです。 お箸も鰹節削り器も用途が限定されているじゃないですか。 でもちり紙はいろいろな使い道があるし、 GOODS JOCKEYで紹介しているものを試してみるにも ちょうどいいかなぁ。って思ったりして。 ほぼ日: 糸井も取り出しやすいように一枚ずつ折りたたんで ポケットにしまって帰りましたから。 使い勝手はティッシュよりちょっと不便でも、 ちり紙ならではのよさは放送を聴いていただくと ちゃんと伝わったかなと思います。 聴き逃してしまったという方は ぜひインターネットでチェックしてみてほしいですね!
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2003-10-21-TUE
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