ほぼ日刊イトイ新聞プレゼンツ モノはコトなり、コトはモノなり。 そしてコトバは、すべてをつなぐ。 |
今週の商品は栃木県「りんどう湖ファミリー牧場」の 『ジャージー牛乳』セットです。 ビン入り牛乳1本と、 その牛乳から作られた飲むヨーグルト1本、 さらに、ハードヨーグルト4個をセットになっています。 日本ではほんのわずかしか飼育されていないジャージ牛。 しかも「りんどう湖ファミリー牧場」では 植物性のえさだけで育てられているそうです。 自然の甘味を感じる牛乳にはどのような想いが 込められているでしょうか。 今週もどうぞお聴き逃しなく! 放送は火曜日〜金曜日の21時35分〜 TBSラジオ(AM 954) (「mix」(ミックス)という番組内で放送されます。 放送開始時間は若干変更となる可能性があります) ラジオを聴くことができない方のために、 放送終了後にTBSラジオのGOODS JOCKEYのページで 聴くことができるようになっています。 聴いていただいた感想やご意見は gj@1101.comまでぜひお寄せください。
毎週月曜日にこの番組の 構成会議を行っているのですが この日の会議はいつもと違ってました。 いつもは冗談を言い合いながら 企画を詰めていくのですが この週に限っては スタッフたちは一斉に沈黙。 決して会議に煮詰まっているわけではなく、 この週に取り上げる予定だった 「風雲児たち」をついつい読み込んでしまう スタッフが続出。 この日の会議室というよりも マンガ喫茶の一室のようでした。 中でも構成作家の江さんは 会議終わりで「風雲児たち」を 買い求めに書店に走ったとか。 「顔色の悪い藤井隆」こと江さんに この「風雲児たち」のはまりっぷりを 語っていただきました。 ほぼ日: どうもこんにちは。 よろしくおねがいします。 企画会議以降、 この「風雲児たち」を読み続けているとは思うのですが 今、何巻くらいなんですか? 江さん: 今は11巻ですねえ。 ほぼ日: 1週間で11巻とは 冊数としてはあんまり進んでないんじゃないですか。 江さん: これがなかなか読み進めないんですよ。 決して読む時間が無いわけじゃなくて 普段、マンガを読む時はもっと速いんですよ。 でも、このマンガは取りこぼせない感じがして なかなか先に進めないんですよね。 ほぼ日: 取りこぼせないっていうのは どういうことなんですか? 江さん: ある部分を読んでいると 「そのころ、●●はこんなことをしてた」 みたいなことが出て来て その●●がどんな人物だったっけ? と読み返しちゃうんですよ。 「おお、ここでまた大黒屋光大夫が出てくるかっ!」 みたいなことがありますし。 この歴史マンガは一つの時間軸だけを 追っていくものじゃなくて その時間に生きてきた人物も追っていくので。
ほぼ日: ああ、頭の中に人物の数だけのラインが 流れているような状態? 江さん: そう、それで取りこぼせなくなっちゃって 何度も読み返しちゃうんですよ。 ほぼ日: なるほど、その気持ちはよくわかります。 関ヶ原の戦いを描いた第1巻だけでも なんども読み返しちゃいましたから。 それが各巻にまたがったことを考えると…。 江さん: ええ。そういうことなんです。 電車移動の最中は必ず読むようにするんですが この風雲児ってすごく知的好奇心をかき立てるんですけど 絵がぱっと見、 ギャグマンガじゃないですか。 だから、なんか恥ずかしくなって 横の乗客に見えないようにして読んでいるのも 読み進みが遅くなってしまう 理由の一つかもしれません。 ほぼ日: 元々、江さんって歴史ものって好きなんですか? 江さん: 歴史好きっていうかエピソード好きなんですよ。 人物に肩入れするっていうよりも 「へえ、そうかぁ!」って話を仕入れることが 好きですね。 ほぼ日: ああ、そういえば江さんは雑学王だからなあ。 そういうば会議でもそういうネタばかり 喋っているし。 例えば、最近はどんなネタを仕入れたの? 江さん: 最近、「へえ」と思ったのは 「上杉謙信が女だった」って説ですね。 どうやら上杉謙信はある一定周期で「腹痛」という 理由で戦をやめていたりするらしいんですけど、 それが生理だったんじゃないか? って説なんですけどねえ。 ほぼ日: なんか東スポみたいなネタだね。 ちなみに好きな歴史上の人物っているんですか? 江さん: 特にこの人っていうのは やっぱりいないんですけど 高杉晋作の辞世の句が好きですね。 「おもしろき こともなき世を おもしろく」 てやつですけど。 ほぼ日: いやいや、好きな辞世の句を 聞いたわけじゃないでしょ。 江さん: あっ、すみません。 今読みながらはまっているのが 林子平の所ですね。
ほぼ日: へえ。 どういう所にはまっているですか? 江さん: 鎖国時代に日本の海防の重要さを 林子平は説くわけなんですけど 松平定信はこれを無視するわけです。 そしたら本当にロシアがやってきて えらいことになっちゃうんですよ。 自分は正しいと思っていても 頭の固い上司に受け入れなれないみたいな感じで。 ほぼ日: ああ、スタッフサービスのCMみたいな感じだ。 江さん: そうそう。 それが会社の上司じゃなくて 国のトップだったりするわけですから これは大変ですよ。 最近は松平定信に関しては 怒りに近い感情を覚えていたりしますよ。 ひどいんですよ。松平定信って…。 ほぼ日: まだ7巻までしか読んでいないけど 先に11巻も読んでみたくなったな。 江さん: いや、それはまだ早い! この本の味わいかたは 積み上げていく楽しさですから ここはじっくり8巻、9巻と読み続けてください。 横山光輝さんの「三国志」にはまったことがある人は 絶対にはまりますよ。 ほぼ日: 実は「三国志」も読んでみたいんですよねえ。 江さん: あっちは全60巻ですから 同時進行は無理ですね。 まずはこちらを「風雲児たち」を じっくり読むことをおすすめします。
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2004-03-09-TUE
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