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(部屋に入ってくるなり)
楽しみにしてたんですよ、糸井さん。 |
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あ、原さん、こんにちは。
どんな話が聞けるんだろ、今日は(笑)。 |
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以前、ちょっと説明しましたけれど‥‥。
ブラック・ネットは、
われわれデフタ・パートナーズが
株主のいない「BRAC」というNGOと
合弁してつくった
インターネットプロバイダの事業会社。 |
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彼ら「BRAC」の持株比率が4割なので、
たとえば
「10億円」の利益を上げたとしたら、
そのうちの「4億円」を
教育・医療改善の費用に使える計算です。 |
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つまり「BRAC」側には株式配当が要らないから、
そのぶんを、まるまる使うことができる、と。 |
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これを、ふつうの株式会社でやったら?
利益が同じく「10億円」だったとしても
法人税やら株主配当やらで、
使えるのは、
せいぜい「2500万円」くらいになっちゃう。 |
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でも、原さんたちのやりかたでは
「4億円」なわけですから、
まるで、手品みたいな話ですけど。 |
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そう、手品みたいではあるんだけど、
現行の法律を変えずにできるんです。 |
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それでね、前回のバングラデシュ訪問で、
固定電話の会社を買収してきたんですよ。
今まで持っていた
ワイヤレスのデータ通信会社とは、また別に。 |
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ああ、このあいだ、
嬉しそうにおっしゃってましたよね。 |
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固定電話と無線によるデータ通信の会社を
両方とも経営してるなんて、
バングラデシュでは、われわれだけでしょう。 |
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これで、バングラデシュで進めている
「XVD」を使った
遠隔教育・医療プログラムの事業計画を、
本格的に練り始められます。 |
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もう、ダッカ市内の大病院や大学と、
遠く離れた農村部を「XVD」でつなぐ実験にも
成功したんです。 |
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まずは、ハイビジョンじゃなくて、
DVDクラスの映像から
スタートさせる予定なんですけれどね。 |
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映像のクオリティを上げていくことも
もちろん大事なんですが、
まずは、それよりも「価格」ですから。 |
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バングラデシュの農村に住む人びとは
どのくらいの価格であれば、
無理なく、負担することができるのか。
その負担可能な金額の範囲内で
実現できるシステムをつくるんです。 |
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それも、寄付のかたちをとらず、
あくまで事業として、
しっかり収益を出すことが
よりよいサービス提供につながる‥‥という
いつもの原さんのやりかたで。 |
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ええ、そのほうがムダなく効率的で、
継続性も高まりますから。
でね、この事業をいっしょにやる相手として
われわれが選んだのが‥‥グラミングループ。 |
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たしか‥‥原さんのところの「BRAC」が開発した
「マイクロクレジット」の手法で
ノーベル平和賞を取ったグラミン銀行‥‥と? |
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やっぱり、彼ら金融業界も
テクノロジーを必要としているんですよ。 |
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グラミン側も「やはり技術が原動力だ」って
わかってくれたから。 |
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つまり、金融の手法や仕組みだけでは
解決しない問題があるんですね、グラミンにも。 |
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それに、グラミンと手を組めば、
バングラデシュに2000以上の支店を持つという
グラミンのネットワークを使えるんです。 |
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今回も「本気でやりたいと思ってる人」の
やりかたですね‥‥原さん。 |
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うん、世界最大のNGOと言われる「BRAC」と
ノーベル賞を取ったグラミン銀行のグループ会社で、
バングラデシュの教育・医療改革を、始めます。 |
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<続きます!> |
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