第5回
「趣向をかえて、ゲーム作りのはなし」。
今回は、ゲームづくりのエッセイを書きます。
いま作っているゲームの名は
『シーマン 禁断のペット』
っていいます。
『シーモンキー』っていう生き物がいたでしょ。
あれが好きで、そこから名前をとりました。
なんで『モンキー』じゃなくて『マン』かというと、
いたって単純で、人の顔をしているペットなんです。
はじめて作ろうと思ったのは、
まだTowerが完成していないころだから、
94年の春ごろでしょうか。
当時マック用のソフトで噂になっていた
『アクアゾーン』をみて、
『俺だったらああはつくらんね・・』
と偉そうに語っている時に、
思いつきで語ったことをそのままやっています。
ネーミングもこの時のものです。
「しぃ・・まん」という下がり系の響きも
力なくて気に入っていました。
そもそものデザインは、さらにさかのぼって、
中学生の頃の教科書の落書きです。
そのときのいたずら描きの顔は先生でした。
このゲーム、ジャンルは勝手に
『同居型育成シミュレーション』と名づけています。
その心は、ほんとうの生き物がそうであるように、
何日間も同居してもらおう、というものでございます。
スイッチを切っても、中でずっと待っているような
圧迫感と存在感。3日間徹夜してもクリアできないゲーム。
夏休みのラジオ体操みたいに、
毎日10分間を1ヶ月続けないとならないゲーム、
そういう、生活というか、義務感みたいなのを
目指したいと思っているのです。
つづく
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