マック回帰への道 その1
4年半の間使ってきたWindowsから
Macへ移行する決心をしたのだった。
マックへ引っ越し開始■■■■■■
この10日間というもの、
ぼくは届いたばかりのG4PowerBookにかかりっきりである。
夏休みを費やしての
WindowsマシンからMacへの引っ越しの最中だ。
今日もまだ続いている。
この文章は、まんまインストールしたばかりの
マイクロソフトWordで書いている。
まさに書き初め。
それにしてもマックOS-Xは、
これまでのマックとはずいぶん違う。
戸惑ったユーザーも多かったにちがいない。
いずれ後述するだろうが、
僕はそれが実に気に入って引っ越しを決意したのである。
さて、僕はデジタル産業に従事する仕事だから、
これまで使っていた複数台のWindowsマシン(VAIO)には、
はかり知れない量のデータ群が格納されている。
これらをすべて問題なく移行できないとなると、
残念ながら引っ越しは途中で中止でとな
る。そうなると、この連載も途中で終了することになる。
「そうならないように」
と祈りながら、引っ越しは作業は断続的に続いている。
なぜマックに戻るのか■■■■■■
僕がマックユーザーに戻ろうと戻るまいと、
そんなことは世の中にはたいした影響がない。
にもかかわらず、急にこんな連載を始めようと
思い立ったには、それなりに考えあってのことだ。
その話をしよう。
Windowsマシンとくっついていれば、
古いデータが読めなくなることは当分ないだろう、
そう漠然と思って、この4年半の間Windowsを使ってきた。
しかし、この2か月間、その神話が崩れ去った。
仕事上、3か所にマシンをおいているのだが、
ミーハーな僕は、マシンは歴代すべてVAIOにしていた。
事件がおきたとき、
仕事場は、テレビ録画のできるタワー型、
自宅のサーバーはDVDが焼けるモデル、
そして、メインマシンはモバイルノートだった。
これらのマシンはどれもあたらしい。
だが、この夏、二台のデスクトップVAIOが
揃っておかしくなった。
うち1台は、ソニーに基盤を二度も交換してもらったが、
安定起動しない。
買って1年になるもう1台は、暑さからか、
こちらも2週間ほど前から、ゆっくりと、しかし確実に、
起動しない確率を増してゆき、そしてついに沈黙した。
購入時から電源が瞬断するくせがあったが
こんなのは初めてだ。
どちらも再インストールを重ねたためデータは消えた。
しかし、よくならない。
わずか一か月前に買ったばかりの最新型ノート505は
目立った異常はないが、こうなるとかなり不安になってくる。
「VAIOに夏の暑さはなにか関係あるでしょうか?」
かつてマックユーザーがぼやいてたような愚痴が
あたまの中を旋回する。
幸運にも「念には念を」で来たので、
1世代前のバックアップは、CD-ROMに焼いてあるが、
急に僕の中にあるWindows神話は揺らぎはじめていた。
それでなくても、近年のウィルス感染の多さには
閉口していた。やれウィルスチェッカーだの、
やれ常時接続のハッカー対策ソフトだの、
買った時のスピードの影は、すぐに消えていた。
「盆休みも近いしここらでマックにするか」
そう決めたら、時間はかからなかった。
数日後にはPowerBookを買っていた。
自分を実験台にして、
マックへの大移動が始まろうとしていた。
つづく
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