ほめ道を往く。
「ほめられて伸びる派」のためのページ。

フランソワーズさんのつづる「ほめ道」は、
常人とは異なる視点の斬新さが特長ですが、
ふと気づくと、根本的な論旨は
非常に「まっとう」で「王道」であったりします。
愉快なコラムを笑いながら読み終え、
「ん? 待てよ?」と感じ入る人が少なくありません。
さて、今週はいったい何をほめるのでしょうか。



第三十六回
をほめる。
〜「声」に出せば世界が変わる!〜

みなさん、ほぼにちわ!
あなたの「声」はどんな「声」ですか?

ちょっと前に『声に出して読みたい日本語』っていう本が
流行りましたけど、最近その「声に出す」ことの良さを
実感している、わたし。

それに気付いたきっかけは、海外からいただくメール。
日本語入力できないパソコンからくださるメールが
みんな「ローマ字」なの。
だから、読むとき自然に「声」に出してしまいます。

例えば
「hajimemashite!」みたいに。
ね、これ読むとき、「声」を出したでしょ?

で、この「ローマ字メール」=「声に出す」を
やると、そのメールをグッと好きになるの。

だから、他の日本語でいただくメールも
「声」を出して読むようにしたら
これまた、びっくり!
嬉しさが倍増しました!!

やっぱり、「声」に出すことって何かある。

そう思っていたところ
先日、友人がわたしに
「フランちゃんがわたしに
 『おっぱいが大きくていいね』って
 言ってくれたのが、すごく嬉しかった!」

と言うので
「いつもそう思ってるよ!」と言うと
「でも、やっぱり口に出してもらえると凄く嬉しい!」
と言うのです。

その通りよ!

わたしたち、気持ちではわかってるつもりだったけど
体ではわかってなかったのね!!

男女の仲もそうでしょ?
「奥さんや恋人をほめなさい」とかって
よく言うけど、これ「ほめる」ばかりじゃないの。

自分の気持ちをちゃんと「声」に出して言わないとだめ!

「わたしはこんな風に思ってるのに、
 彼は全然わかってくれない」とか
「言わなくても、わかるだろ?」とか

そんなことの積み重ねが大事な人との間に
溝を作るものです。

面倒臭がらずにどんなことでもちゃんと「声」に出して
伝えるべきよ!!

「おいしいね!」とか「いまいちだね!」とか
「今日はいい天気だね」とか「困ってるのよ」とか。

けっこう、みんな言ってないんじゃない?

男女の関係では「声」に出すのは重要。
だって、基本的に相手の気持ちが
わからないもの同士なんだもん!

話は変わって
以前、わが家で重大な問題で夫婦会議が行われました。
議題は「お金がない」。

わたし「どうしてお金がないのでしょう?」
夫  「どうしてでしょう?」
わたし「なんとかする必要があります」
夫  「うーん‥‥」
わたし「あなた、本当にお金が欲しいって思ってる?」
夫  「思ってるよ」
わたし「たぶん、思い方が足りないんじゃない?」
夫  「まじ? そんなこと?」
わたし「一日、一回『お金が欲しい』と
    強く思う事にしましょう!」
夫  「わかりました」

それ以来、一日一回、
「お金が欲しい」と思うことにしたのですが
思ったほど、効果が現れませんでした。

なので、今度は
「お金がない」と言わないことにしました。
「お金はある!」
一日一回、ちゃんと「声」に出してこう言うのです。
訳もなく。
この方法に変えてから、少し、いい感じです。

もちろん「女優宣言」にしてもそうです。
「声」に出して「女優になりました」と
言っていたからこそ、「女優」になったわけです。
「女優として暮らすことにしました」を縮めて
「女優になりました」って言ってたんだけどね。
厳密には「なってない」けど、
広い意味では「なった」わけよ!

これって「声」に出した言葉が良かったってことでしょ?
「言霊」さんの仕業ではないでしょうか?
一度、会ってちゃんとお礼を言いたいのですが
なにせ、「言霊」さんは「霊」なので
目に見えないの。
だから、宇宙に向って「いつも、ありがとー!!」と
滝の涙を流しながら、叫ぶわけ。
「宇宙の中心で霊に叫ぶ」の♪
今っぽいでしょ? わたし。

で、この今流行りの「叫ぶ」ですが
実際「叫んだ」ことありますか?

ドラマみたいに「バカヤロー!!」とか
「僕は死にましぇーーん!!」とか
「事件は現場で起きてるんだーー!!」とか。

ないでしょ?

これを機に、もっと「叫んだ」ほうが良いと思います。
だって「叫ぶ」って原始的な発声法でしょ?
現代人のストレス発散にはぴったりよ!
「原始的」なことは絶対ストレス解消になるんだから!

「叫ぶ」という行為が「常識」になるには
どうすれば、いいでしょうか?

まず、小学校の授業に「叫び」という時間を作って
最近、思っていることを「叫ぶ」というのはいかが?

そうすると、確実に「叫び」上手な人間が増えます。
そこそこ、上手になってないと、いざと言う時
そうそう上手い「叫び」はできません。

いい「叫び」とは奥が深いのよ!
言葉選びだって重要になってくるでしょ?

「ずっと、あなたが好きだったんですけどーー!」
このように、「いいわけ」っぽいのでは「叫び」とは
呼べませんから。

やはり、ここは
「あなたが好きだ−ー!!」にすべきでしょう。


道を歩けば「キス」するカップルを目にしますが
これだって、今では常識になろうとしているのです!

こんなことで、いいのか? 大人!!

「心のケア好き」なこの国が忘れているのは
まさに「叫び」だ!!

そういうわけで、「声」。
せっかく、神様が与えてくれたこんな宝物を
もっと有効に使うべきです!
がんばりましょう!!

「声」に出せば、何かが変わる!!
だって、人間なんだもん(相田みつを風)。




今週の「ほめ道」は、
ぜひ頭から声に出してお読みください。
「声に出して読む」ことが大切なのです。
「声に出して読む」と、何かが変わるのです!
新春シャンソンショー! バスガス爆発!
これも、声に出してお読みください。
また来週。

イラスト:さとうみどり

2004-06-15-TUE


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