ほめ道を往く。 「ほめられて伸びる派」のためのページ。 |
「餃子」を食べながら、 フランソワーズさんは例によって考えはじめます。 悪い癖だともいえますし、 それこそがフランソワーズさんなのだともいえます。 「餃子」を語るうちに、 話は例によって違った方向へ向かっていきます。 それこそが「ほめ道」なのだともいえます。 まずは、「餃子」に対する フランソワーズさんの率直な感想から始めましょう。 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
わたしは、「餃子」が大好き! 家族みんな好きだから「餃子」の日は 「餃子パーティー」と名付け 「餃子」とごはんとビールだけ! 100個くらい作るんだけど もう、大変よ! みなさんの家の「餃子」は中身、何入れます? うちは「白菜」「にら」「豚ミンチ」「にんにく」です。 香り系の食べ物が好きだから臭ーい「餃子」なの。 だから、お休みの日にするんだー。 作るのに手間がかかるのに食べるのは一瞬なのよねー。 いつも、何か納得できない気持ちになるけど それでも、おいしいから、まあいいや! でも「焼き」が超難しいよねー。 わたしはすごく下手なので「焼き」はいつも 夫が担当します。 こういうのって、男の人のほうがうまいのかなー? うちの夫は「鉄板系」の料理をさせるとなかなかなの。 性に合ってるらしい。 タオルを頭に巻いて、張り切ってます。 頭に巻くといえば ネクタイですが、サラリーマンが飲み会で 巻くと噂には聞きますが、実際、見たことがありません。 わたしの友達は見たことあるそうですが わたしにとって、それは「つちのこ」くらい 幻の生物なの。 みんなは見たことある? まあ、それは置いといて 「餃子」っておいしいよねー。 さっきも言ったけど。 やっぱ、「ピー」でおいしさを封じ込めてるのが おいしさのポイントだって思うの。 「ピー」っていう名前もかわいいよね! 焼いてよし、水餃子もよし、揚げてもうまい! そこで唐突ですが、 最近、わたしは「大人の女として成熟してきたな」と われながら、感心することしきりです。 「餃子」でいうなら「やっと火が中まで通った」という感じ。 20代、凝り性のわたしは「自分だけの具」を捜し求め 産地にこだわり、調味料を吟味し、 やっとピーに包み終わったのに 考える間もなく結婚という「調理」をしました。 本当に、この「調理法」でよかったのだろうか? と疑問に思うことも、そりゃあありましたよ! ふと、見渡せば出来上がった「餃子」を 一旦「冷凍保存」してる人たちもいるし、 チルドで様子を見てる人もいる。 「そんな方法もあったのか」と今更ながら思うのです。 「結婚」はどこか「焼き餃子」に似ています。 火加減も難しいの。 強すぎても、弱すぎてもだめ。 こげたり、生焼けになったり、ピーが破れたりしちゃって おいしい「餃子」ができないでしょ? 「結婚」もお互いへの愛情が強すぎても弱すぎてもだめ。 「いいあんばい」っていうのが大事なの。 その家庭、その家庭で調理器具も違うし 「餃子」の大きさも違うから 「わたしたち」の「焼き方」っていうのを ふたりで作っていかなきゃいけないんだよねー。 なんて、哲学的なのでしょう! 今日のわたしって! 「やっと中まで火が通った」女としては 火が通るまでに10年はかかるということを言いたい! ある意味「あきらめ」がわかるようになるわけよ。 「もう火が完全に通っちゃたから、早く食べよう」 って感じ。 さばさばしてるのよ! 焼いてる最中は 「本当に焼き餃子でよかったのかしら?」とか 「今から、水餃子に変更できないかしら?」とか 「やっぱ、冷凍して!」とか、 まだ往生際悪く、色々思っちゃって それを、夫にもぶつけていたから、よく喧嘩もするし、 相手の「あら」も目立ってました。 それが10年経ったら、もうどうでもいいの! 「完全に火を通す」って何事にも大事なことよ! 途中で、やめないほうがいいの。 途中でやめると、腐るよ! なら、せめてちゃんと 「火を通して」食べたほうがいいでしょ! さて、「完全に火が通った」わたし。 これを、誰にどこで食べてもらうのか? これが、この先10年の新しい課題なのであります! 今のところ、フランスあたりで食べて欲しいという 希望を持っています。 できれば、将来有望な若手芸術家に! 今後10年はこの件について悩むことになるでしょう。 て、自分で言ってて、意味がわかりません。 そのことも含めて、10年かけて、考えます。 そういうことなので、冷めないうちに、食べてね♪ ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● 自己に対し「完全に火が通った」と思い至ることは、 なにやら「悟り」に近いものが感じられます。 しかし、「完全に火が通った」自分を 自覚するまでに10年かかり、 「完全に火が通った」自分をどうするか考えるのに さらなる10年を要するとは‥‥。 まさに「ほめ道」は一日にして成らず。 来週もおたのしみに。 イラスト:さとうみどり |
2004-09-07-TUE
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