ほめ道を往く。 「ほめられて伸びる派」のためのページ。 |
今回、ほめるのは、とある職業です。 その職業はすばらしい、ということです。 おっと、みなさん、 いま、自分の職業がフランソワーズさんに ほめられるのではないかと思って ドキドキしはじめましたね? さあ、緊張の一瞬です。 今回、フランソワーズさんに ほめられる職業は‥‥‥‥ ジャジャーン! こちらです! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
「キズ・ヘコミ直します!」 先日、車を運転中にわたしの目に飛び込んできた 見慣れた「板金屋さん」の看板。 見慣れているはずなのに、なぜなの? 今、この瞬間、この看板が わたしの心のやわらかいところを グワシッと鷲掴みなの。 「キズ・ヘコミ直します!」 キズ・ヘコミ‥‥ キズ・ヘコミ‥‥ キズ・ヘコミ‥‥ うぇ〜〜〜ん‥‥しくしく‥‥ 直してください、 わたしの「キズ・ヘコミ」。 「板金屋さん」の看板はわたしに優しく言った。 「キズ・ヘコミ直します!」 あなたこそ、あなたこそ運命の人! いや 運命の‥‥運命の‥‥ なんだ? 「板金屋さん」かぁーーー。 うん、いいねぇ、 いいですよ♪ 前からすごい技術だとは思っていたのよ! わたしもね、以前マイカーを直したことがあってね、 そのとき、信じられないくらいきれいになってたの。 「魔法のようだなー」と感動しました。 みなさんは「板金屋さん」が どれほどキズついた車を蘇らせることが出来るかご存知? そりゃ、あんた、本当にすごいんですよ!! まあ、車なんて靴代わりだから わたしとしてはキズもヘコミも味だと思うんですけど、 それでもやっぱ新品の大事な愛車に ついついうっかりつけちまった「こすりキズ」とか ついついうっかりつけちまった「ぶつけヘコミ」とか ついついうっかりやっちまった「ライト破壊」とか そのとき一緒に破壊した「電柱」とか (これは実は実話で、 ぶっちゃけ「板金屋さん」には直せませんぜ) まあ、「気にしない気にしない、ひとやすみひとやすみ」 の一休さん的なわたしとしましても、 「かっこわるーーーー」と思いますの。 そこんとこ「小市民」なんですよ、恥かしながら♪ でも、そんなこと恥かしがってたら前に進めません! 恋だって恥かしがってたら前に進まないのと同じです!! 恥かしいというのは身勝手なプライドの問題で じゃあ、今のままでいいのか? と心に問うたとき 「いいわけないじゃん!」と思うならば 恥を捨て、プライドを捨て 行かねばならぬ時があるのです!! 所詮、あなたの恥なんて 宇宙にとっちゃ、ちっぽけなもので たとえ今日死ぬほどあなたが恥かしい思いをしたとしても 地球は回るし、わたしもお腹をすかせ、 なにも変わらないのですから! ただひとつ 「恥かしさを乗り越えたあなた」にあなた自身が会える、 それだけの話ですので。 まあ、これはどっちかというと「いい話」ですよ。 「世界を100人の村」に例えたら、 確実に「いい」ほうに入ります。 って、この例えは全く的を射ていないのですが こうやって、複雑に話を煙に巻いてゆくのは とても楽しいものなのです♪ で、何の話だったっけ? あ、そうそう「板金屋さん」ですよ。 その「キズ・ヘコミ直します!」というフレーズって 簡単な言葉のようで、なかなか言えないセリフですって! 「あなたのキズ・ヘコミ、わたしが直してあげるわ」なんて よっぽどの愛情と自信がないと言えやしませんって! 自信といっても技術じゃなくて 何ていうか「そこまで自分は真剣なんだ」という自信! 「板金屋さん」って真剣に車を愛しているのね♪ きっと、きっとそうよ! そうに違いない!! ステキでしょ? かっこいいでしょ? 男らしいでしょ? そして、口だけじゃなく 本当に「魔法」のように「キズ・ヘコミ」が消えてるのよ! やっぱ、真剣な愛(本気LOVE)は どんな「キズ・ヘコミ」も 直してしまうのね!! すばらしいお話じゃないですか! そして、車もあなたも新しく生まれ変わることができます! よかったね♪ そういうわけで、わたしはあの看板を見た時 一言では言い表せない、 優しさのようなものに包まれたのでありました。 「♪小さいころ〜は〜神様がいてぇ〜」 と、歌いだすほどに‥‥。 あなたの身の回りにも そっと見守る優しい眼差しが ほら、そこに♪ 気付いてあげてね「板金屋さん」の愛に♪ わたしもあなたの「板金屋さん」になりたいなー。 「キズ・ヘコミ」のある人が好きよん♪ ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● いかがだったでしょうか、今回の「ほめ道」。 宇宙や恋、ユーミンなどを語りながらも、 けっきょくのところ 「板金屋さんはキズやヘコミをきれいに直す」 としか言っていないあたりがアッパレです。 このあたりの潔さは名人芸の領域です。 さて、次回はなにをほめてくださるのでしょうか? 『ルージュの伝言』を聴きながらお別れです。 イラスト:さとうみどり |
2005-11-08-TUE
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