糸井 |
あはははははは。
「風車を持つおじさんを撮ってる、オレ」だ。 |
石川 |
偶然なんですけど、
ぼくの写真には、おじさんが
隠れちゃって写ってないんですよ。 |
糸井 |
あー、ほんとだ。わかる。 |
石川 |
(笑) |
糸井 |
こっちのおじさん(風車のおじさん)より、
こっちのおじさん(糸井)のほうが
おもしろいってことだね。 |
石川 |
ははははははは。 |
糸井 |
こうして見ると、
このおじさん(糸井)は、
アクティブだよね。 |
石川 |
アクティブですね。
で、さらに、それを、
向こうから撮ってる人
(同行した「ほぼ日」の田口)もいて、
入れ子状態になってて。 |
糸井 |
そうか、そうか(笑)。
ワン(糸井)、ツー(田口)、スリー(石川)、
なんだね。おかしいね。 |
石川 |
みんな接近して同じ場所にいるのに、
カメラを向ける先がそれぞれ違うって、
おもしろいですね。
きっと、このカメラ(田口)には
ぼくも撮られているという状態で。 |
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糸井 |
ところが、そんな状態なのに、
このおじさん(風車)は、
な〜んにも思ってない。 |
石川 |
はははははは。 |
糸井 |
石川さんの1枚が加わると、
ものすごく立体的になったね。
写真の入れ子状態。 |
石川 |
それで、その入れ子状態の写真を、
いまここでこうして見ているぼくたち、
みたいな。 |
糸井 |
そうだよね。
いまここで、またひとつ、
状況が入れ子になる。 |
石川 |
不思議な鏡の部屋にいるような。 |
糸井 |
ほんとだ、ほんとだ(笑)。
石川さんがこういうの撮るときって、
画角がどうだとか、考えるんですか? |
石川 |
いや、もう反応ですよね。
この瞬間は、何も考えないで
自然と体が動いてました。
カメラもオートフォーカスじゃないし。 |
糸井 |
なるほどねー。
はぁ、まいったなぁ‥‥。 |
石川 |
(笑) |
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(続きます) |