「ほぼ日の伊丹十三特集」をご覧のみなさま、こんにちは。 和田ラヂヲ先生の |
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はじめまして。伊丹十三記念館スタッフの そんなわけで今回は、わたくし多胡が |
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バスや路面電車で大街道に降り立ちますと、 アーケード入口には「大街道」の文字。 “おおかいどう”と読みます。 向かって右手に三越があります。 お土産のお菓子って、いろいろ迷いますが、 ここ三越松山店の地下ですと松山はもちろん、 近隣(西条や大洲、内子など)の銘菓が 少しずつ買えるので、一人暮らしのお友達へのお土産にも ぴったりですよ。 5階には砥部焼のコーナーもあります。 「砥部焼」とひとくちで括ってしまうのはもったいない。 やきものの産地、砥部では現在進行形で、 食事やお茶の時間が楽しくなる器が生まれているんですよ。 軽やかなものやステキな絵付けのものなど‥‥。 三越では地元の作家の紹介にも力を入れていて 女性に人気の大東アリンさんの作品を 常時見ることが出来ますし、私が伺った時には 「すこし屋」さんのコーナーが設けられていました。 マットな肌合いのクリーム色のふっくらした器が 並んでいて、絵付けを担当している松田知美さんとも お話することが出来、楽しいひとときを過ごしました。 ここで興味がわいたら今度は是非、 やきものの里である砥部へも 足を運んでいただけたらと思います。 |
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三越の大街道口を出ると斜め向かいに 無印良品の看板が見えます。 この隣に「ロンドン屋」という洋食屋がありました。 ここでは、伊丹さんの著書「女たちよ!」P.231にも 登場する「ロンドンアイス」が食べられたそうです。 と言いますのが、私自身は食べたことが無いまま このお店は数年前に閉店してしまいました。 当時を知る人はいないかなと見渡したところ、 意外に身近なところに発見。 松山生まれ・松山育ちの母でした。 「それは氷ロンドンのことやね!」 オレンジ色のシロップ(みかん味ではなかった。)が かかったカキ氷でアイクリームと炊いた小豆が 乗っかっていたそうです。 今でこそ大福餅に生クリームが入ったり、 お菓子も和と洋が入り乱れていますが、 当時としてはたいそう驚きの食べ物だったそうです。 「氷ロンドンを食べに行く」と言って 張り切ったのだとか。 この氷ロンドン、大きくて食べているうちに、 下のほうは、シロップがなくなってしまい(!)、 食べ終わる頃にはぶるぶる震えが止まらなかったそうです。 |
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大街道から銀天街に渡って左手に 「松島陶器」が見えたら右の路地を入ります。 続いて一つ目の角を左へ。 この通り古い喫茶店(カフェじゃなく)や 洋服屋さんがあり、なんだか懐かしい雰囲気なんです。 めざすは鍋焼きうどんの「ことり」です。 カラカラっと引き戸を引くと「いらっしゃい!」の声。 古く使い込まれたテーブルと椅子が並ぶ店内。 お客さんも小さい子ども連れの若夫婦やら、 お買い物途中のご婦人二人連れ、 サラリーマン風の男性など顔ぶれも様々です。 甘くたいた揚げやお肉が載った柔らかいうどんは おなかにもやさしくいろんな年代の方に 好まれているんでしょうね。 中央には畳の席もありますので ここで靴を脱いでちょっと一休みもいいかもしれません。 いつもはお客の一人として訪れるばかりですが 今日は店長の森田史之さんにお話を伺いました。 「母親がやっていた店を継ぎました。若いときには、 夜遅くまで営業してみたり、 お汁粉もやったらどうだろうと 考えてみたりしたこともあったけれど結局、 一つのことを続けてきたのが今となっては 良かったのかなと思ってるんです。 お客さんが『おいしかったよ』と言ってくれることを 励みにやってきました。小さかったお客さんが 今度は親になり、ちっちゃな子供さんを 連れてきてくれるんですよ。うれしいもんです。 日々を積み重ねて行くっていうんですかねぇ。 体が続く限りやっていきたいなって 思っているんですよ。」 と話して下さいました。 「ことり」のうどんは、宮本信子館長も好きなんです。 館長からも少し。 「私は麺類が好きです。 細い麺で、どちらかと言えば、少しクタクタ、 柔らかめが好み。 伊丹さんは松山に来たら大抵寄っていましたネ、 「としだ」(道後)に。 数年前「としだ」は閉店しました。 「ことり」とはそれからのお付き合い! 伊丹さんも行っていたと、後で玉置さんから聞きました。 「ことり」のおだしと、絶妙な具の味つけ、 おうどんの分量もいいですネ。 ペコペコのお鍋も懐かしい。 メニューはおうどんと、おいなりさんのみ。 おいしいですよ。ふぅ〜。ふぅ〜。」 (宮本信子伊丹十三記念館館長) |