こんどの「JAZZ」、どうする?

第13回 ダン! ダン! ダン、ダン、ダン!

山下

ただね、いまだに
「ジャズはサッチモだよ」とか言って、
日本のジャズなんて聴けるものかって
言っている人の気持ちも、理解できるんですよ。
だって、ぼく自身もさ、
ミステリ小説なんて翻訳ものしか読まないし(笑)。

糸井

自分のなかで、
なんというか「原理主義」みたいなものがあると。

山下

ジャンルによってはね。

だから、クラシックの世界もそうだし、
ジャズに限らず、あらゆる文化に
そういうことってあるんじゃないかな。

糸井

食べるものでもそうですよ。
「外国のにぎり寿司は」ってやつですね。

山下

ずーっとアメリカに住んでいて、
ライブにもよく行って、
一流ミュージシャンのライブや、
レコードを全部聞いている日本の人がね、
「結局、日本人のジャズがいちばんだ」って
言ったことがあった。

糸井

あ、そうですか。

山下

やっぱり、なんだか「合う」って言うんですね。

糸井

それ、東京のイタリアンが
いちばん美味いって
イタリア人ですら言うような‥‥。

山下

インド人も「日本のカレーが」(笑)。

糸井

美味い! とかって(笑)。

山下

子どもが好きになっちゃって
困ってるんです、とか(笑)。

 
糸井

それって、なんなんですかねえ。
なにかと再現性が高いんですかね、日本人は。

タモリ

うん、それはそうかもね。

糸井

だけど、おおもとのところは
最初のところの「うわーっ!」っていう
感動なんですよね。

つまり、ジャズで言えば
「打楽器、禁止」されちゃうほどの
エネルギーというか。

タモリ

西欧でも、トルコの軍楽っていうのは
かなり打楽器を多用するんだけども、
それが、ま、脅威だったらしいね、やっぱり。
ヨーロッパにしてみたら。

山下

恐いんだ。

タモリ

恐いらしいんですよ。

糸井

トルコ行進曲。

山下

(トルコ行進曲のリズムをとって)
ダン! ダン! ダン、ダン、ダン!
ダンダカダッタ、ダンダカダッタ、
ダン、ダン、ダン!
‥‥って行進してきたら、恐いだろうねぇ。

タモリ

脅威だったらしいですよ。

 
山下

ダン! ダン! ダン、ダン、ダン!
っていうリズムは、
モーツアルトの「トルコ行進曲」にも、
ベートーベンの「トルコ行進曲」にも入ってる。

糸井

いや、だんだん恐くなってきましたよ。
いま山下さんが言ってるのを聴いてたら(笑)。

< 続きます >

あなたの質問に、壇上の3人が答えます!

前回の「はじめてのJAZZ」では、
みなさんから募集した「ジャズに関する質問」に、
山下さん、タモリさん、糸井重里が答えるという
コーナーをもうけました。

山下洋輔カルテットの実演もとびだすなど、
たいへん盛り上がった企画だったので、
今回もまた、やりたいと思います!

「ジャズ」についての質問・疑問があったら、
どんなことでもOKですので、
ペンネームをお書き添えのうえ、
メールにて、どしどしお送りください!

質問をおくる
たとえば、前回の「はじめてのJAZZ」には
こんな質問が寄せられました。
ジャズって勉強が必要ですか?
ついきいてしまうCDを教えてください。
ぶっちゃけ、
スウィングするというのが、
いまだにわかりません。
どういった感じなのですか?
なんか、今さらすいません。
ジャズをどうきけばいいのでしょうか?
イメージではソファーなどで座って
足を組み、グラス片手に目をつむり、
音をわかってるふうに
ちいさくリズムを取るというか。
手拍子や合いの手、掛け声などは禁止。
服装は、ドレッシーなんでしょうか?

なお、みなさんからいただいた質問は、
イベントのときだけでなく、
後日、このページでもご紹介したいと思っています。

ジャズについて、3人に聞きたいことがあったら
どうぞお気軽に、お送りくださいね!


2007-10-09-TUE
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