不正解、食べられません!
シロキツネノサカズキ食不適

今回ご紹介するきのこ、
このシロキツネノサカズキの写真を撮影したのは、
阿寒の短い夏が始まりつつある、6月下旬。
天気は雨。

広葉樹の落枝から、赤いきのこが発生しています。
成熟してない木の実のようにも見えますね……。

頭部は赤く、直径0.5〜1cmほどのカップ状。
全体的に白くて細かい毛に覆われています。

柄は白く細長く、長さは1.5〜2.5cmほどです。

その姿を見つけたとき、反射的に
「あ、シロキツネノサカズキモドキだ!」
と、思ったのですが、いや、まてまて、と。
シロキツネノサカズキモドキ、と言えば、
一般的には、春頃に発生するきのこです。

そう、つまり、このきのこは、
シロキツネノサカズキモドキにすごく似てますが、
やや遅れて、初夏から盛夏にかけて発生する、
シロキツネノサカズキに違いありません。
(「モドキ」は大きさも倍くらいある感じだし)

シロキツネノサカズキも、
シロキツネノサカズキモドキも、
食不適、つまり、食べることはできません。

この森は、やや有名な観光スポットの近くなので、
けっこう立派な遊歩道が整備されています。
傘をさして、カメラを1台首からぶら下げて、
歩きはじめました。

そして、遊歩道をしばらく歩いたら、
このシロキツネノサカズキを発見、
傘をさしたまま、しゃがんで、撮影……。

液晶画面で確認……。
これはこれで「あり」だけど、物足りないんです。
そう「きのこの目線」じゃないんですよ。

そして、決断。
車まで遊歩道を400mもどって、
上下レインウエアを着て、長靴をはいて、出直し。

これで、ようやく、雨で濡れている地面でも、
服の汚れを気にせずに腹ばいになれます(笑)。

それにしても、
真夏の暑い時期でも、森へ入るときには、
ほとんどの場合、上下レインウエアを着ているのに、
雨が降っているときに着てない……(笑)。
「きのこ撮影あるある」ですね。

そうして、撮り加えたのが、下の写真。
やっぱり撮っておいてよかった!

このコンテンツでは、
				きのこの食毒に触れてますが、
				実際に食べられるかどうかを判断する場合には、
				必ず専門家にご相談ください。