おしい!食べられるんです!
ヒトリナラタケ食

写真を撮影していると、
人間の目がすごく優秀だということに、
改めて思い知らされます。

なんの変哲もない風景のようでも、
写真に撮ってみると見たままには写っておらず、
明るいか、暗いか、どちらかに寄っちゃったりとか。
これ、けっこうよくあるんですよね。

まあ、カメラマンは、技術や知識を駆使して、
肉眼で見た感じに近い写真を撮るべく、
いろいろ頑張っているわけですが……。

目の性能、というより、
脳みその性能なのかもしれませんが、
人は、近似というか、多くの似たものの中から、
目 的ものをささっと探すこともできますよね。
例えば、たくさん柴犬がいる中でも、
自分が飼っている柴犬はすぐに見つけられます。

あと、その逆、というか、
見た目は少しづつ違っているものでも、
大まかな部分では似ているグループのものと、
認識することができたりしますよね。
いろいろなジャンルのスペシャリストともなれば、
一般の人はまったく違うもののように見えるのに、
簡単にある種の仲間分けができたりとか。

さて。
ナラタケの仲間って、「無印」ナラタケの他に、
ツバナラタケとか、ホテイナラタケとか、
少なくても5種類以上に分類されていて、
発生場所や形がけっこう違ったりするのですが、
ぼくは、とりあえず、ナラタケの仲間ってことだけは、
ぱっと見たときになんとなくわかります。

でも、その先を調べるのが面倒くさいので、
いつまでたっても種の同定には自信がありません。

そして、今回ご紹介するのは、
その名も、ヒトリナラタケです、はい。

ヒトリナラタケは、夏から秋にかけて、
湿った土壌から発生します。
しかも、単体だったりもします。
ゆえに、「ヒトリ」ナラタケです。

傘は径2.5〜4cmくらい。
半円形のち中央がやや盛り上がった饅頭形に。
表面は乾き、淡黄色〜黄褐色。
中央部に暗褐色の繊維状の鱗片が密集しています。

傘の裏のヒダは、最初乳白色でのち淡褐色。
柄に向かってやや長く伸びています。

柄は高さ4〜6cmくらい。
白色で薄い膜質のヒダがあり、
それより下は黄褐色で下へ向かって太まっています。

食。

ナラタケの仲間は、
各地で、ボリボリ、サモダシ、などと呼ばれ、
食菌として昔から親しまれています。
ただし、消化が悪いので、大量摂取は厳禁。
それと、生で食べるのもNGです。

それにしても、写真とは奥が深いものです。
ただ、目の前にある風景をそのまま写すことの、
何と難しいことか……。
やがて、技術の進歩がいろいろな問題を、
解消してくれることになるかもしれませんが、
カメラよりもスマホの方が高性能になったり……。
頑張れ、カメラ!!

このコンテンツでは、
				きのこの食毒に触れてますが、
				実際に食べられるかどうかを判断する場合には、
				必ず専門家にご相談ください。