不正解、食べられません!
コガネタケ毒

林道の駐車できるスペースに車を停めて、
そこから森へと入り、あちこちうろついて、
きのこの写真をたくさん撮って、
いざ、車へ戻ろうとしたら、車の場所がわからない!
いや、それよりも、自分の今いる場所がわからない!
と、いった経験を何度かしているのですが、
そりゃあ、心細いです……。

そんなとき、どうするか?
携帯電話なんぞ通じません。

昔は、地形図を見た記憶を頼りに、
大まかな自分の居場所を想像して、
このエリアであれば、真っ直ぐ北へ向かえば、
必ず林道にぶつかるはず、なんぞと考えて、
アナログの方位磁針を頼りに、森の中を、
ドキドキしながら、北へ北へ歩く……、
なんてことをしておりました。
(幸いなことに帰還率は100%です!)

ところが、今や、携帯電話回線が繋がらずとも、
GPSなんぞいう、文明の利器があります。
アップルウォッチのアプリを立ち上げれば、
あらら不思議、びっくり、どっきり、
自分の周囲の地図がきちんと表示されるし、
別のアプリを見れば車の方角とその距離が一目瞭然。
すんごいですねえ、ホント……(笑)。

そんなこんなで、話はジャンプしますが、
たまに林道を歩くと、けっこうたくさん、
きのこが見つかるんですよ、これが。
道と草むらの境界とか、土壁の上、あるいは、
未舗装で草むした林道のど真ん中に、にょきにょき。

あ、カーブに差し掛かった場所のササ薮の中に、
たくさんの大きなきのこを発見!

そのきのこ、コガネタケは、夏から秋に、
林地、道端、庭地、田んぼの畦などに群生します。

傘は径5〜15cm、黄土色〜黄金色で、
同色の粉に密に覆われています。

ヒダは間隔が狭くて密集、初め黄白色のち黄土褐色。

柄は傘と同色で、長さ8〜15cm。
基部がふくらみ、上部に膜質の大きなツバがあり、
しばしば縦じわが見られます。

毒。

汗臭いような香りがあるものの(芳香という人も!)、
粉を落として柄だけを食すと、歯切れも舌触りもよく、
フライや天ぷらに合うらしいのですが、
人によって、下痢や嘔吐など、
胃腸系の中毒を起こすことがあるとか。
可食としている図鑑もけっこうありますが、
ここでは、毒きのこだと認定したいと思います。

大きくてたくさん生えていて、存在感ばっちり。
見るだけでも、十分満足できるきのこです。

それはそうと、林道の運転は、くれぐれも慎重に。
道幅が狭いので対向車に気を遣うのは当然ですが、
阿寒の森では、エゾシカや、キツネ、タヌキ、
くまさんなどがひょい、と飛び出してきます。
また、歩きやすいからか、動物たちも、
林道を利用しているんですよね。

このコンテンツでは、
				きのこの食毒に触れてますが、
				実際に食べられるかどうかを判断する場合には、
				必ず専門家にご相談ください。