北小岩 |
「先生、いかがなされましたか!」 |
小林 |
「いやな、先月から武道を始めたんや」 |
北小岩 |
「今の掛け声ですと、剣道ですか?」 |
小林 |
「それも考えた。
だがな、日本には剣道よりも
己自身の刀を用いた武道があった」 |
北小岩 |
「と申しますと」 |
小林 |
「それは『尿道』や!」 |
北小岩 |
「なんと!」 |
『尿道』は、剣道をさらに進化させた武道である。
口に小さな朝顔(壁掛け用ミニ便器)をぶら下げ、
全裸で行なわれる。
相手より先に、おしっこをかけた方が勝ちだ。
万が一朝顔にかけられると、
沙汰の限りとされ、
逆立ちして放尿しなければならない。
『尿道』の有段者は、『尿豪』と呼ばれる。
シンプルなだけに、奥が深い。
剣道の達人でも、
敵から襲われた場合に竹刀をもっていなければ
技を繰り出せないが、
『尿道』を体得しておけばすぐに応戦できるのだ。 |
小林 |
「試合場は、剣道場と同じ広さや。
ただしその性質上、尿道場は屋外だがな。
まず深々と礼をし、
女性が股を洗った聖水と呼ばれる水を飲みほす。
それがすんだら三歩前進して腰をおろし、
互いのちんちんを軽く交えるんや。
剣道ではそんきょと呼ばれるが、
尿道では『けんきょ』と呼ばれる。
ちんちんがうなだれて、謙虚な状態だからや」 |
|
北小岩 |
「武道の猛々しさだけでなく、
華道や茶道に通じる慎み深さも
持っているのですね」 |
小林 |
「そうやな。
その後両者は5メートルほど離れ、
審判の放水開始!の合図で試合が始まる。
駆け引きが重要や。
尿士にはいろいろなタイプがいる。
長い距離を狙い打ちするスナイパー。
すばやい動きでよけまくり、
相手の尿力が弱まったところに襲いかかる反射型。
また、ちんちんを太ももに挟み、
女と見まがう美しい足を武器に
相手を勃起させて翻弄するセクシータイプ。
放尿する相手の背後に回り、
背中を押して尿を止める頭脳派・・・」 |
北小岩 |
「確かに前を膨らませてしまうと、
尿の出は極端に悪くなります。
小便をしている時に後ろから強く押されると、
しばらく止まってしまいます。
これはかなり高度な技ですね。
う〜む、戦略としては、
試合前にできるだけ
おしっこをためておいたほうが
有利に感じますが」 |
小林 |
「だがな、以前こんなこともあった。
試合直前に小雨が降り、
開始が1時間遅れた。
膀胱がぱんぱんになるまで
張り詰めてさせていた選手が、
思わずもらしてしまった。
その後天気が回復し、
ほとんど放水できずに完敗したんや」 |
北小岩 |
「なるほど。
曇天の時には、膀胱との対話が必要ですね。
誤って審判にかかってしまう事はありませんか?」 |
小林 |
「あるな。
野球の場合、審判にボールが当たって
イレギュラーしても、
石ころに当たったものとみなされる。
『尿道』の場合、尿がかかった審判は
便器にみなされるんや」
|
|
北小岩 |
「そうですか。
審判にとっても過酷な武道です。
ところで、『尿道』はどのように、
修行をするのですか」 |
小林 |
「基本は小便を我慢しながら、
括約筋を締めたり緩ませたりすることやな。
俺は3分を1セットにして、
1日20セットはこなしている。
ハードにトレーニングしているので、
近頃は括約筋が筋肉痛になっとるわ。
どうだ、北小岩。
お前も一緒に尿の道を極めんか?」 |
北小岩 |
「いっ、いえ。わたくしは・・・」 |
小林 |
「何を遠慮しとる。
ちょうどいい、来週昇級試験なんや。
練習相手になってくれ。ほないくで」 |
北小岩 |
「先生、やめてください!
あ〜〜〜!!!!」 |