北小岩 |
「町はずれの大学に行かれるそうですが、
どのようなご用事ですか?」 |
小林 |
「最近あそこの学長と仲よくなってな。
困ったことがあるので
力を貸してくれと頼まれたんや。
暇だったら、お前も来てみるか」 |
先月のことである。
学長はマルクス関連の著作を探していて、
誤ってエロ本屋に入ってしまった。
そこに居合わせたのが常連の小林先生だった。
氏が店員にマルクスと話しかけたのを聞き、
女体資本論というエロ本を棚から取り出し差し出した。
きつねにつままれたような顔をしていた学長だが、
先生の
「これは本家の資本論と比肩するほどの名著ですよ」との
説得を受け、中身をのぞいてみると
これが正真正銘の逸品だった。
それから二人は懇意になり、
相談を持ちかけられるに至る。 |
小林 |
「大学でカンニングが横行して
頭を痛めとるんや。
昔やったら前や隣のヤツの
答案をのぞきこんだり、
消しゴムや机に書いたりしたもんやが、
今はカンニングも進化して
しまったらしいんやな」 |
北小岩 |
「そういえば某国立大学で
携帯電話のメールを使ったカンニングが発覚し、
記事になっておりましたね。
アメリカ・メリーランド州の大学でも、
携帯でテキストファイルを受け取るという方法で
不正をする事件がありました」 |
小林 |
「そうなんや。
だから今までのことは不問にするという条件で、
俺が学生たちから実態を聴取し、
今後にいかそうとまあそういうこっちゃな」 |
先生は裏ビデオを餌に、
スケベそうな学生たちから
カンニングをしている学生についての裏情報を集めた。
どうやらカップルで協力して不正を働いているらしい。
今日その当事者たちと接触するのだ。
校内にあるカフェ「裏筋」で待つこと数分、
扉が開くとミニスカートからすらりと白い足を伸ばし、
胸元からおっぱいがこぼれそうな女が登場した。
後ろから彼氏らしき男も入ってきた。 |
小林 |
「君たちが噂のカップルやな。
こちらにお掛けなさい」 |
カップルが座る時に、
彼女のスカートから
ピンクのフリル付きスキャンティーがのぞいたのを
先生は見逃さなかった。 |
小林 |
「俺はな、ある高尚な趣味を通じて
学長とまぶダチになったんや。
今回の件は問わんという約束や。
だから、どないな方法でカンニングをしたんか
正直に言うとくれや。
携帯を使ったんかいな?」 |
彼氏 |
「コードレスという点では同じなのですが、
若干異なりますね」 |
北小岩 |
「と申しますと?」 |
彼女 |
「私たちは、コードレスのバイブレーターと
電動オナホールを使ったんです」 |
北小岩 |
「なんと!」 |
彼氏 |
「彼女のあそこに
小型のバイブレーターをインし、
リモコンで作動させました。
また僕のイチモツには
オナホールを装着し操作してもらいました」 |
彼女 |
「答えが1の場合は1回ローリング。
5の場合は5回ローリング。
桁をかえるときには上下ピストンを入れて
反転ローリングさせてくれたのよね」 |
彼 |
「答えが1億6969万1919の時なんか、
お互い複雑な動きをさせ続けたせいで、
二人同時に昇天してしまったのです」 |
彼女 |
「わたしたち、答案もいっしょ。
イクときもいっしょなんですよ」 |
先生の目が怒りに燃えた。
学生時代は落第ぎりぎりで、
その上まったく女にモテたことなどなかった先生。
それなのにこの学生カップルは、
快感をむさぼりながら試験で高得点を得るという、
一石二鳥の性春を謳歌しているのだ。
|
小林 |
「きっ、きさまら学長に言いつけて退学に!」 |
北小岩 |
「先生、それではこの方たちを
欺くことになります!!」 |
北小岩くんの一言で我にかえった先生は、
つとめて穏やかな口調でカップルに言った。 |
先生 |
「今日はどうもありがとう。
よく正直にこたえてくれた。
もう、帰っていいで。
これはほんの謝礼や」 |
風呂敷から金色のスケベ椅子を取り出し彼氏に手渡した。
学生がカフェを後にすると、
北小岩くんに大人のおもちゃ屋に電話を入れさせ、
すぐに小型のコードレスバイブレーターを
持ってくるようにと伝えた。
先生はそこのゴールド会員なのでかなりの無理が利く。
十分後、大人のおもちゃ屋のおやじが
ボロ自転車で駆けつけてきた。
代金をツケにし、リモコンバイブを手にした先生は、
キャンパスでカンニングしてくれる女学生を探した。 |
小林 |
「あのう、よろしかったら僕といっしょに
カンニングしませんか?」 |
女学生 |
「えっ、どういうことですか?」 |
小林 |
「カンニングの最新トレンドを
ご教示いたします。
このバイブをあなたのおまたに
挿しこんでですねえ、
僕が答えに応じて
リモコンで操作するわけですよ。
するとですねえ・・・」 |
女学生 |
「何いってんのよ、この変態野郎!」 |