北小岩 |
「どうしてなのでしょう。
性をとことん謳歌している好色日本で、
出生率が年々減っているというのは」 |
小林 |
「ひとつは種の存続とは関係のない、
ウハウハプレイを楽しんでいるわけや。
それには地獄谷のような憤りを
覚えるわな。
それはおいといて、
今、少子化にはもっと途轍もない事態が
起きとるんや」 |
北小岩 |
「と申しますと?
えっ!
うげげげげげ〜〜〜〜〜〜〜、
虫の大発生!!」 |
驚愕の事実が明らかにされた。
その善後策を拝聴すべく、
二人はとある生物学者を参堂した。 |
北小岩 |
「精子を吸い取って
自分の栄養にしてしまう虫が
大発生していると耳にしたのですが、
本当なのでしょうか?」 |
悪虫避毛流
(わるむし
さける) |
「そうですね。
それは寄精虫という
恐ろしき生物です。
体長5センチほどで、
アリクイのような形をしています。
ストロー状の口を
ちんちんの先に差し込み、
この世のものとは思えない吸引力で、
睾丸が空になるまで
精子を吸ってしまうのです」 |
|
北小岩 |
「なんと!
もう少子化などと
のどかなことを言っているレベルでは
ございません。
そんな虫か大発生したら、
いずれ人類が
滅亡してしまうではありませんか」
|
悪虫 |
「その懸念はありますね。
現にここ何年も
出生率が下がり続けているのは、
この虫の暗躍があると
私はにらんでいます」
|
北小岩 |
「何とか撃退する方法は
ないのですか?」
|
悪虫 |
「吸われない方法を
いろいろ考案してみました。
現時点では
これがベストと思われます」 |
博士は、机の引き出しから
亀の甲羅状のものを出した。 |
悪虫 |
「いうなれば亀頭の甲羅ですね。
寄精虫は夜中に活動します。
ですので、寝る前に
これをちんちんに装着するのです。
ふたが閉まるようになっているので、
チン入できません。
以前から疑問に感じていたのです。
男は自分の亀を
おざなりにしすぎなのではないかと」 |
|
小林 |
「確かにそうやな。
甲羅のない亀を想像してみい。
これほどもろいもんはないで。
すぐに他の生き物に
食われてしまうやろ。
亀頭だって立派な亀の一種や。
外敵から身を守るために、
己の亀にも甲羅が必要なのは
理の当然や!」 |
博士の引き出しには、
大小さまざまの甲羅がおさまっていた。
ちんちんの身の丈にあわせ、
フィットしたものを選ぶためだ。 |
小林 |
「俺はまだ被害にあってないが、
油断できんからな。
ひとつもらっていこう。
そのとびきりでかいヤツをくれや」 |
北小岩 |
「先生にはその甲羅は‥‥」
|