小林秀雄のあはれといふこと |
しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。 そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、 深く味わい尽くしていく。 それがこの項の主な趣向である。 其の百四拾参・・・まわし 「むっ、この黄土色に変色した写真は何でしょうか?」 小林先生の机上にある ハエトリ草と戯れていた北小岩くんが、 誰にともなくささやいた。 「先生がパンツ一丁の大男の体に巻きつき、 金剛力士の形相で白目をむいております。 かなり昔のものとお見受けいたしますが、 何か危機的状況に追い込まれたのでしょうか」 ガラッ! 「うう〜、寒いなあ。 こんなに寒いと、 己の息子が孫になってしまうわ」 下半身に暖をとらせるため、 新しいエロ本を買いに出ていた師が帰宅した。
祝席に失笑が響いた。 披露宴に友人としてではなく、 まわしとして参上した男。 そのまわしの役目さえろくに果たせず、 あえなく落下した男。 世の中に情けない男はあまたいるが、 先生と呼ばれている三下奴が、 最右翼に位置することは明白であろう。 |
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2006-02-14-TUE
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