小林 |
「恐ろしすぎるで!」 |
弟子が無言でうなずく。
インドの山の奥の奥。
そこにはちんちんを大好物とする、
ちん食いタイガーが生息するという。
その特殊なトラは、
人間の他の部位には興味を示さない。
ある意味、グルメなトラと言えるであろう。 |
北小岩 |
「長い歴史の中で
幾人もの方が就寝中に襲われ、
大切なモノを失ってきたのです。
非力な我々人類には、
防ぐ手立てがありません」 |
その時、ナレーションのトーンが
明るく力強くなった。 |
ナレー
ター |
「しかし、生物が生存していくための
環境適応能力とは、
凄まじいものだったのです!」 |
先生と弟子は耳をダンボにし、次の言葉を待った。 |
ナレー
ター |
「陰部をちん食いタイガーから守るため、
陰毛が進化を遂げたのです!!」 |
小林&
北小岩 |
「?」 |
ナレー
ター |
「陰毛は長く太く硬くなり、
先端が針のように鋭利になりました。
そして、陰部の危機を感じると天を衝き、
タイガーがそこを噛もうとすると
目に刺さるため、
襲撃できないようになったのです」 |
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小林 |
「なるほど!
はりねずみの要領や!!」 |
北小岩 |
「ふう。
さすがのちん食いタイガーも、
ひとたまりもありませんね」 |
番組はCMの後、
海外に住む日本人男子の環境適応の話題に移行した。 |
ナレー
ター |
「何代かに渡って北欧で生活し、
身体を適応させていった日本人がいます」 |
北小岩 |
(ナレーターにこたえるように)
「日本人も異国で
がんばっていらっしゃるのですね」 |
ナレー
ター |
「日本男性が小便をする場合、
北欧の便器の位置は
あまりに高すぎました。
特に小柄な人は、
便器が胸や顔に来てしまうケースが
後をたちませんでした。
それを解決すべく、
身体が驚異の進化をみせたのです」 |
小林&
北小岩 |
「?」 |
ナレー
ター |
「性器の位置が何世代かを経て、
徐々に上がってきたのです。
ついには胸や額にまで至り、
労せず高い便器で
放尿できるようになりました」 |
北小岩 |
「なんと!」 |
小林 |
「性器のあった部分は、
どうなったんや?」 |
ナレー
ター |
「性器の後には窪みが残ったため、
そこに小さな神棚をつくり、
毎日拝めるようにしました」 |
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小林&
北小岩 |
「‥‥」
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