北小岩 |
「先生、どうやらわたくしたちは
禁断の地に
足を踏み入れてしまったのでは
ないでしょうか」 |
小林 |
「そうやな。だが気になる。
身の安全第一で近づいてみよか」 |
摺り足でコナラの大木に隠れ、
たれ目をじっと凝らしてみると。 |
北小岩 |
「むっ、あれこそはワラ人形。
しかし、形が若干異なるような気が
いたします。
それに釘がとてつもなく長いです」 |
小林 |
「何かわけありのようやな。
話してみよか」 |
先生と弟子はワラ人形に
長すぎる釘を打ちつけている男を刺激しないように、
白旗を揚げて歩み寄っていった。 |
北小岩 |
「こんにちは。
わたくしは北小岩と申します。
決して怪しいものではございません。
そして特別におちんちんが
大きいものでもございません。
ところで話はかわりますが、
そのワラ人形さんは
どこかおちんちんの
カタチをしているような
気がするのでございますが」 |
ワラ男 |
「これですか。これは‥‥」 |
小林 |
「まあ、男同士やないか。
胸の内、べろんちょと吐き出してみい」 |
ワラ男 |
「実は妻が密通してましてね。
相手の男に復讐するために‥‥。
これはワラ人形の一種で、
マラ人形Z(まらにんぎょうぜっと)
と申します。
間男のブツと同じ長さのモノを用意して、
丑三つ時に69寸釘を打ちつけると、
イチモツが不能になると
言われているのです。
マラ人形を木と垂直にし、
釘を先端からずぶりといきます」 |
|
北小岩 |
「うぎょぎょ!
お話だけでも機能を失いそうです。
そのように怖ろしい呪いが
この世に存在するなんて。
夜もおちおち寝られません」 |
小林 |
「お前には人妻と懇ろになるなどという
芸当はできんから、
杞憂というもんや。
しかし、どのようにして
間男のチン長を測ったんや?」 |
男 |
「妻は私の留守中に
男を引き入れていたようなのです。
ですから、メモリ付きの
特製コンドームを用意し、
使わせるように仕向けたのです。
箱には
『愛のメモリ』と書いておきました」 |
小林 |
「なるほどな。
そのコンドームを回収して、
長さを推測したんやな」 |
男 |
「そうです。
私の計測で間違いないと思います」 |
小林 |
「ところでこのマラの呪い、
女にモテているヤツ全般にも
使えるのかいな?」 |
男 |
「大丈夫でしょう」 |
先生の形相がにやけた般若に変わった。
先生は自分があまりにモテないため、
いい思いをしている男たちに
深い恨みを抱いているのだ。
翌日、マラ人形Zをつくり
丑三つ時に間に合うよう入山した。
カーンカーン。 |
小林 |
「あいつの粗チンなんて、こんなもんやろ。
これでやつのブツもイチコロや。
んっ?
何だかちんちんが痛い。
うっ、うおう〜〜!!」 |