小林 |
「またワケのわからんやつが
来おった。
近所迷惑や。
北小岩、黙らせて来い」 |
弟子の北小岩くんは
必死に金剛力士像のような形相をつくり玄関に向かうと、
そこには頭にパラボラアンテナを立てた珍妙な男が
仁王立ちしていた。
|
北小岩 |
「かなり卑猥な呼び方を
されていたようですが、
御用でございますか」 |
パラ
ボラ男 |
「あなたはもうチューナーを
購入されちんですか?」 |
北小岩 |
「えっ?何がでございますか」 |
パラ
ボラ男 |
「2011年から
ちんちんのデジタル化が
始まることを知らないのですか。
つまり、それ以降アナログのちんちんは
チューナーがないと
使用できなくなるんですまた」 |
北小岩 |
「なんと!」 |
パラ
ボラ男 |
「しかしです。
これにつなげば、今後も問題なく
お楽しみになることができますかき」 |
小林 |
「なるほどな。
ちんちんをデジタル化すれば、
今までよりも
いろいろな可能性が
広がるかもしれんな」 |
北小岩 |
「あっ、先生」 |
パラ
ボラ男 |
「そうなんですよ。
デジタルですと、
アナログと違って劣化しませんずり」 |
小林 |
「近頃俺の股間の昇り龍も、
心なしか劣化し始めている気がしておる。
お前はどうや」 |
北小岩 |
「わたくしなど、使い始めて
すぐに激しい消耗に見舞われました」 |
小林 |
「お前の場合、
モノも貧相やから余計に悲惨や。
そういう意味でも、
早めのデジタル化は
望ましいかもしれんな」 |
パラ
ボラ男 |
「劣化しないだけではございません。
今までありえなかった
いろいろな
エンジョイ&コンビニエンス機能が
付加されます。
例えばですね、
ちんちんショッピングなども
可能になるんです。
もしあなたのブツで
女性が満足できなかった場合、
間髪をいれずに
大人のTOYを注文することができます。
あなたのイチモツデータは
同時にメーカーに送られているので、
それとは比べ物にならないほど
立派な道具を
手に入れることができるのですっぽん」 |
小林 |
「なっ、なるほど」 |
パラ
ボラ男 |
「他にも蟻の門渡りに
地域のニュースや速報も流れます。
アンケートだってとれるし、
イチモツを介した
視聴者参加型リアルタイムクイズだって
お手の物です。
また、今まで何と無くぼやけていた
ちんちんが鮮明になり、
より猛々しく見えるでしょじょ」 |
|
小林 |
「何だかわからんが凄そうやな。
チューナーはいくらするんや?」 |
パラ
ボラ男 |
「一台5万円ですが、
今日は特別にお二人で
10万のところを
8万に勉強させていただきまん」 |
小林 |
「マンにも影響することやから、
単位が万というのは仕方ないとしても、
ちょっと高すぎる気がするんやが」 |
パラ
ボラ男 |
「しかし、このままでは
4年後にイツモツが
使えなくなってしまうのですよ。
あなたのような男前の方が
それでは、ご婦人たちも
お困りになりちんでしょういんしん」 |
小林 |
「しゃあない。買うたるわ」 |