KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の弐百壱・・・メタボ


北小岩 「先生、気になるものがあるのですが」
小林 「なんや。
 空飛ぶパンティでも見たんかい」
北小岩 「そのようなものでしたら、
 わたくしパン食い競争のように、
 パンティにむしゃぶりつくことでしょう」
小林 「パンティ食い競争か。
 それなら俺も無敵やな」
北小岩 「それは横に置いておきまして。
 町はずれの病院の窓から、
 CTスキャンのモニターが見えるのです。
 しかし、若干形がおかしいような」
小林 「お前もかなり鋭くなったな。
 そのスキャンを見ると、
 原因不明の不安に襲われるんやろ」
北小岩 「そうでございます」
小林 「まあ、俺についてこいや」

先生は股間を鼓のように打ち鳴らしながら、
走り出した。
50メートルほど進んだところで。

小林 「うっ、強く打ちすぎて、
 下腹が痛くなってきおったわ」

うずくまってしまった。

北小岩 「大丈夫でございますか。
 先生はどちらに向かわれていたのですか?」
小林 「海へ・・・」

弟子は矮小な師を駅までおんぶし、
電車の席に座らせた。
ガタゴト揺られているうちに、
何とかもちなおしたようだ。

小林 「着いたな。
 ほな岩場に行ってみまひょ」
北小岩 「CTスキャンと海、
 わたくしの中で
 まったくつながらないのですが」
小林 「あそこを見てみい」
北小岩 「むっ!」

海水浴をしていたと思われる中年の男性。
水からあがると全裸で、
股間に水中メガネをつけている。

北小岩 「変態でございましょうか」
小林 「いや、
 あれはダイエットしていたんや」
北小岩 「わけがわかりません」
小林 「お前が病院で見たモニターはな、
 ちんちんをスキャンしたものなんや。
 巷間でメタボメタボと騒がれておるがな、
 ちんちんだって例外ではない。
 カロリーをとりすぎているのに
 運動をしない。
 中年だけの問題やない。
 近頃は若いヤツも回数、
 機会が極端に減っておる。
 まあ、若者がいい思いをしないことは、
 俺にとっては心の安らぎだがな。
 とにかくイチモツのメタボは恐ろしいで。
 チンの成人病、すなわち成チン病で、
 壊死に至るケースもある」
北小岩 「なんと!」
小林 「運動だけでカロリー消費しようとすると、
 数万回勃起しなければならん
 (注・先生のいい加減な計算による)。
 そこで海でのダイエットや。
 海にはなまこが生息しておる。
 ちんちんは犬と同じで、
 同種の生き物と遊びたがる。
 水中メガネをつけて
 ちんちんの視界を良くし、
 なまこに近づいた時に
 岩陰からウツボが飛び出すんや。
 恐怖のあまり縮みあがって、
 有効なダイエットになるという寸法や」

北小岩 「なるほど!」
小林 「さらに重度のメタボには、
 チンに直接アクアラングをつけるんや。
 チンの天敵といえば、ウツボにタコ。
 イチモツは赤貝が好物なので、
 貝を見たら思わず吸い寄せられ、
 そこに頭を突っ込もうとする。
 その瞬間にタコが現れ、
 力の限り締め付ける。
 吸盤から逃れようと
 チンは大きくなって脅したり、
 小さくなって抜けようとしたりを繰り返す。
 ダイエットに効果てき面なだけでなく、
 秘め事の際に確実に
 喜ばせることができるようになるんや」

北小岩 「それにしても
 過酷なダイエットでございますね」
小林 「うむ。
 何事も基本はアメとムチや。
 恐怖の後に波で癒されていると、
 思いがけず人魚による
 サービスがあるかもしれんな」

世の中では、ちんちんのメタボリックシンドロームが
増加しているという噂です。
皆様は大丈夫ですか。
夏のダイエットは今がチャンス。
海に繰り出す際には、
イチモツ用の水中メガネやアクアラングをお忘れなく。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2008-08-10-SUN

BACK
戻る