KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の弐百伍・・・ハイブリッド


北小岩 「おかしいでございます。
 朝の元気だけが
 とりえのわたくしですのに、
 口をすぼめた
 しなびれウツボカズラのままでございます」

爽やかな秋の空気を汚すように、
股間を凝視している。

キュー、バタン。

どうしたことだろう。
いつもはパンツのわきから
おいなりさんをこんにちはさせながら、
だらしなく眠り続ける先生が、厠から出てきたようだ。

小林 「ふう」
北小岩 「まだ5時過ぎですが」
小林 「いやな、
 エッチな夢を見ていたんやが、
 ええとこで目が覚めてしまったんや。
 悔しくて悔しくて」
北小岩 「失礼ですが、
 その時ご子息は
 どのような形状でございましたか」
小林 「もちろん、
 超巨大な金棒になっとったわ」

そんなことはないであろう。
先生のそこもかなりさびついているはずだ。
だが、人のよい弟子は。

北小岩 「さすがでございます。
 わたくし、
 このところ朝の如意棒が
 威容を誇ることができません。
 どうしたらよいのでしょうか」
小林 「そればかりは、
 師を見習えといっても限界があるわな。
 仕方ない。
 チーフ・エンジニアを紹介したるわ」

名医ではなく、
なぜチーフ・エンジニアに相談せねばならないのか。
わからぬままに、北小岩くんは
よっちゃんイカを菓子折りのように詰め、
『ハーイ!ブリッド』と
にこやかに書かれた門をくぐった。

北小岩 「このところモーニング・テントを
 張ることができません」
チーフ・
エンジニア
「朝に限らず夜もという方、
 若い層に増えていますね」
北小岩 「しかし、それを解決するのが、
 なぜこちらなのでしょうか」
チーフ・
エンジニア
「私は何年も昔から、
 ちんちんのハイブリッド化について
 研究しています。
 自分の勃起力エンジン+電気モーターを
 利用して、どんな時にも
 屹立させようというわけです」
北小岩 「なるほど。
 それですと、己の実力が
 全盛時の半分に落ちていても、
 補ってあまりありますものね。
 しかし、何で発電するのですか」
チーフ・
エンジニア
「部位特有のものを使います。
 私は小便に注目しました。
 小便の水力を使い、小さなタービンを回す。
 つまり小便水力発電です。
 そこで作られた電気は、
 2つある睾丸のうちの1つに蓄電します」

北小岩 「さすがに時代の最先端を行く
 ハイブリッドでございます。
 とても効率がよい気がいたします」
チーフ・
エンジニア
「電力が足りなくなったら、
 陰毛を思いっきり引き抜きます。
 飛び上がるような痛みを電気にかえる。
 陰毛抜き発電は、
 サブの電力として使用します」
北小岩 「完璧でございます。
 あますところなく有効利用し、
 屹立の補助をしていく。
 もし据え膳などが饗された場合、
 言うことをきかなくても、
 ハイブリッド棒にしておけば
 心配ご無用ですね。
 さっそくわたくしのブツ周辺も、
 システム化してください!」


男の精力弱体時代は、加速度をつけて進行している。
自力ですべてをまかなおうとして失敗し、
寂しい思いをするよりも、現実をしっかり見据えて、
利用できるものは取り入れていく。
ハイブリッド技術のさらなる進展を
願わずにはいられない。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2008-09-07-SUN

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