「なかなかのお味ですな」
「は〜、ポン!」
まだ冬には早いが、
小林先生のボロ家では三人兄弟である友人たちを囲み、
鍋に舌鼓を打っている。
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小林 |
「それにしても、
いろいろ入っておるな」 |
北小岩 |
「先ほどわたくし、
細い棒のようなものをいただきましたが、
それはふやけた
チョコポッキーでございました」 |
小林 |
「俺の食ったハマグリには、
太いウィンナーが差し込んであったな」 |
どうやら、鍋と言っても闇鍋のようである。
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北小岩 |
「むっ!」 |
普段はにこやかな弟子であるが、
何かを齧ってしまい、眉間に皺を寄せた。
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北小岩 |
「こっ、これは・・・」 |
小林 |
「なんや?
おっ、矢やないか。それも三本!」 |
三兄弟
長男 |
「すみません。
つい父の教えを思い出し、
入れてしまいました」 |
北小岩 |
「三本の矢に三兄弟・・・。
もしかすると皆様は、
毛利氏の家系でございますか」 |
三兄弟
次男 |
「そうだったらカッコイイのですが、
残念ながら毛利ではありません」 |
小林 |
「そうや。
こいつらの苗字は、『毛穴』や」
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三兄弟
三男 |
「名前からしてカッコ悪いじゃないですか。
それだけではなく、父の教えも」 |
三男が肩を落とす。
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三兄弟
長男 |
「僕たちは三人とも、
おちんちんが異常にやわらかいんです」 |
三兄弟
次男 |
「将来を心配した父が、
ある夜、部屋にみんなを呼び出しました」 |
三兄弟
三男 |
「父は真剣な顔をして」 |
小林 |
「一人ひとりのちんちんは
やわらかいけど、
三人のちんちんを束にすれば、
中折れすることもないほど猛々しく、
強固になると説いたんやろ」 |
三兄弟
次男 |
「そうなんです」 |
三兄弟
三男 |
「それで仕方なく、
今日のように部屋の明かりを落とし、
闇の中でパンツを脱ぎました」 |
三兄弟
長男 |
「それから各自イチモツをつかみ、
体を寄せ合って」 |
北小岩 |
「おちんちんを重ねたのですね」 |
三兄弟
次男 |
「でも、
ふにゃけたナマコの頬ずりのようで、
とても気持ち悪い感触がして」 |
三兄弟
三男 |
「それでも父の教えですから、
なんとか重ね合わせ」 |
三兄弟
次男 |
「外れないように紐で結んだのです」 |
北小岩 |
「あまり想像したくない光景ですね。
やはり力を合わせれば、
折れないほど強靭なブツに
なったのですか」 |
三兄弟
三男 |
「それが・・・」 |
三兄弟
長男 |
「三本のチンを合わせても、
やわらかいものはやわらかかったのです」 |
北小岩 |
「・・・」
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父の教え。
そこには深い洞察と愛がある。
時に人の人生をも一変させるほどの力を持っている。
だが、やわらかいものは何をやってもやわらかい。
それもまた、否めない真実であろう。
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