KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の弐百弐拾六・・・保護

「おっ、靴の裏がはがれよった」

「そこまで使い込まれ、
 靴も幸せな一生だったと思います」

常人の数倍の距離を歩く先生。
家を出てから5時間経過したところで、
靴がワニの口のようにパカッと開いた。

小林 「帰路もあることやし、
 ボンドを借りたいところやな」
北小岩 「右手にある広大な敷地、
 門に保護財団と書かれております。
 きっと、保護していただけると思います」

二人はボウフラのような動きで、敷地内に踏み込んだ。

女性A 「それ、
 いや〜ん、
 いや〜ん、
 いや〜ん!」
女性B 「ふう、だめねえ」
財団
主宰者
「もっと、やさしく艶っぽく、
 緩急をつけて!」
北小岩 「先生、あれは何でございましょうか」
小林 「わからんな」

そこにはハシゴ車のようなものがあり、
女性たちが必死に刺激を与えているのだった。

北小岩 「皆様はいったい
 何をされているのでございますか」
財団
主宰者
「私は『ちんちん保護財団』を
 主宰しております。
 財団は、女性たちに
 ちんちんのおかれている過酷な状況を
 理解していただき、
 男にもっと愛を持って
 やさしく接していただくことを
 目的に設立されました」
北小岩 「なんと!」
財団
主宰者
「このハシゴ車ですが、
 伸びる部分がちんちんを模して
 作られています。
 女性の刺激により
 どんどん長くなっていきます。
 とはいえ、緊急時であっても、
 いつでも意のままになるというものでも
 ありません」
女性A 「そうなのよ。
 ウハウハと興奮してしまうように
 しているのに、
 いうことを聞いてくれないのよ」
財団
主宰者
「そんな時こそ、
 やさしさが必要なのです。
 男は有事の際に、
 あせればあせるほど
 迷宮に入ってしまう恐れが
 あるのですから」
女性B 「あっ、
 だんだん大きくなってきたみたい」

ハシゴの部分は硬度を増し、空に向かって屹立。

財団
主宰者
「放水!」

先っぽから、やや黄色がかった水が飛び出した。

小林 「ようわからんが、
 ちょっとだけ感動するな」
北小岩 「そうでございますね」

財団
主宰者
「とはいえ、男の複雑な構造を、
 なかなかわかってもらえなくてねえ」

女性たちはハシゴ車体験を終え、
おみやげとして傘をもらった。

女性A 「ちょうど雨が降ってきたようね」
財団
主宰者
「さすためには、
 刺激を与えて
 大きくしなければなりません」

だが、ちんちん傘はいっこうに大きくなる気配はみせず、
怒った女性は。

女性A 「ったく使えないわね。
 何よ、こんなもん!」

地面にたたきつけ、踏みつぶした。

先生と弟子は、思わず股間を押さえていた。
役に立たなかった時でも、
女性は男性にやさしさを持ち続けられるか。
そこにはやはり、深い河が流れていそうである。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2009-02-01-SUN

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