KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の弐百参拾参・・・電信柱

北小岩 「ワンちゃんとのお散歩も、
 なかなか楽しいものでございますね」

隣に住んでいる犬川さん(女性)が、
淡路島にある秘宝館に旅に出た。
そこで、オス柴犬
『バター犬五郎(バターけんごろう)』の世話を
頼まれたのである。

北小岩 「向こうから
 おしゃれなお姉さまが参ります。
 こんにちは。連れていらっしゃるのは、
 ウエスト・ハイランド・
 ホワイト・テリアでございますね」
おしゃれな
お姉さま
「よくご存知ですね。
 ブラちゃんって言うんですよ」
北小岩 「えへっ」

近頃、女性に意味なく媚びることを
覚えてしまった馬鹿弟子。
犬図鑑を熟読していたのが役立った。
バター犬五郎がお姉さまに近づく。

おしゃれな
お姉さま
「あら、かわいい柴ちゃんね。
 ブラちゃんと遊べるかしら。
 んっ?」

バター犬五郎はプラには見向きもせずに、
お姉さまの股間に一目散。

おしゃれな
お姉さま
「何するの!
 あなたが仕組んだのね、
 この変態!!」

北小岩くんは頬を張られ、その場にへたり込んだ。
バター犬五郎はそ知らぬ顔で、
電信柱に近づくと片足を上げた。

シャーッ

ブリッブリッ!

キャン!

北小岩 「むっ!」

信じられないことに、
電信柱にあるボルト取り付け用の穴が
肛門のように開き、うんこをかけられたのだ。

北小岩 「おしっこに対する腹いせですね。
 あなた生きていらっしゃるので
 ございますか」


返答はない。
だが、よく観察すると、上方の足場ボルトに、
パンティらしきものがいくつもついている。

「そいつは悪さばかりしているんですよ」

顔が電柱そっくりの男が立っていた。

顔が電柱
そっくりの男
「電柱にはご存知のように、
 工事やメンテナンス時に登るための
 足場がついていますが、
 一般の人が登れないよう
 下方にはありません。
 しかし、あやつは
 ミニスカートの女性が通ると
 ちんちん状の突起を出し、
 上へと誘おうとします。
 女性はさがなのか、
 ついちんちんを使って、
 天に昇っていこうと
 みてしまうのですね」
北小岩 「そうなのですか」
顔が電柱
そっくりの男
「何段か登ったが最後、
 下のボルトが伸びて
 パンティをはぎ取ってしまい、
 上のボルトに渡してしまいます。
 そして下のボルトは収縮し、
 取り返すことが
 できなくなってしまうのです」
北小岩 「なるほど」



顔が電柱
そっくりの男
「電柱はそのほとんどが、
 素朴にただ立っているだけなのですが、
 千本に一本の割合で
 スケベなものが混ざっています。
 出歯亀の常習者でもあります。
 まず、電柱の明かりを消して
 闇にしておきます。
 カップルが油断して、
 そこでハードに乳繰り合ったが最後、
 電灯がするするとおりてきて、
 パッと秘所を照らされてしまいます。
 それを見て電柱は興奮し、
 背が伸び胴回りが太くなるのです」
北小岩 「確かにすけべでございますね」
顔が電柱
そっくりの男
「照らすことを控え、
 突起状のものをぐんぐん伸ばし、
 男性に加勢することもあります」
北小岩 「う〜む、
 前々から電信柱には
 何か怪しいところがあると
 にらんでおりましたが、
 やはりそのような
 不埒な行為をしていたのですね」

どの世界にもスケベが存在するように、
電柱も決して例外ではなかった。
特に若く美しい女性は、
油断なきようよろしくお願いいたします。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2009-03-22-SUN

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