♪ 心の傷は おとと〜しの〜
♪ おしりの割れ目から こんにちは〜
♪ 私の愛するお嬢さんは 金色の玉がお好き〜
縁側で声高らかに歌の練習をしているのは、
弟子の北小岩くんであった。
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小林 |
「ずいぶんごきげんやな。
歌を使って、のぞきでもするんかい」 |
相も変わらず意味のないことを言い続ける先生であった。
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北小岩 |
「いえ、そういうわけではございません。
キレイどころ&
したたるような熟女を集めて、
カラオケ大会が催されるらしいのですが、
わたくしのところに招待状が
届いたのでございます」 |
小林 |
「なにっ!」 |
当然先生のところには、
そのような吉報はもたらされていない。
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小林 |
「俺のところにも、
だいぶ前にVIP待遇で招待するとの
書状がきていた。
だが、どこかに紛失してしまったんや。
お前は師を置いていくような、
薄情な男やないな」 |
北小岩 |
「もちろんでございます。
わたくしはともかく、
先生にご入場いただくのが筋と
心得ております」 |
小林 |
「そやな。
ほな、行ってみよか〜」 |
自分に権利はないのに、強引に参加する男。
そんな屑を先頭に、弟子は会場へと向かった。
入口の看板に、
『キレイどころカラオケ大会兼
快感新型マイクお試し会』
と大書されている。
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小林 |
「もう始まっているようやな」 |
北小岩 |
「そうでございますね。
むっ、ぎょえ〜っぷ!」 |
北小岩くんが思わず奇声を発してしまったのも、
むべなるかな。
エロモン(エロフェロモン)を出しまくった美女が、
男のちんちんをマイクがわりに
気持ちよさそうに熱唱しているのだ。
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支配人 |
「ようこそいらっしゃいました。
入口の看板を読まれたことと思いますが、
本日はチン型マイクのお試し会を
兼ねております。
こちらのマシンを局部に装着するだけで、
自分のイチモツがマイクに早変わり。
それを駆使して女性が、
艶っぽく歌いあげるのです」 |
小林 |
「北小岩、見てみい!」 |
北小岩 |
「むわわっ!」 |
精魂込めて歌っていたエロモン美女が
こぶしを回すと、
男の金玉がくるくると回りだしたのだ。
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支配人 |
「このマイクは、
現代科学の粋を集めたものです」
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美女が男の陰毛を引っ張ると、
歌声がシャウトモードに入った。
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北小岩 |
「変幻自在でございます。
このような優れたマイク、
見たことがございません」
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支配人 |
「まだ、いろえろな機能が
ついておりますよ」 |
赤いマニキュアを塗った白い指で
裏筋をなであげると、裏声にかわったのだ。
男はマイクを貪られるように扱われ、
曲が終わると同時に昇天してしまった。
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北小岩 |
「まさに魔法のマイクでございます。
男性も女性も、
恍惚の表情を浮かべております!」 |
小林 |
「俺のためにあるようなマイクやな。
支配人、装着してくれ!」 |
支配人は先生のブツを見ると、難色を示した。
だが、恥知らずの男が引き下がるはずもなく、
勝手につけると
スリットの入ったスカートを身につけた
女性の前にしゃしゃりでた。
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小林 |
「ではお嬢さん、一曲どうぞ」 |
女性は一瞥して失笑すると、
マイクにグラスの水をぶちかました。
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女性 |
「そんな小さいマイクで、
誰が気持ちよくなれるか!」 |
小林 |
「うっ、うお〜〜〜〜〜!」 |
先生は感電し、
あわれイチモツは黒焦げになってしまった。
夢のカラオケマイク誕生、
それは歓迎すべきことであろう。
とはいえ、マイクはイチモツを選ぶ。
そのことだけは、ゆめゆめお忘れなきよう。
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