「ふ〜っ!ふ〜っ!よい火ができました」
庭で七輪を吹く男。
言わずと知れた、いや、
別に知る必要もない弟子の北小岩くんであった。
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北小岩 |
「網を載せまして、
先生のお餅をひとつ、
わたくしのお餅をひとつ。
がんばってくださいませ」 |
真剣なまなざしで、火に声援をおくる。
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北小岩 |
「むっ、奇妙な形に膨らんでまいりました。
先生!」 |
阿呆などを呼んでも、
にぎりっ屁よりも役に立たないが、
律儀な弟子は報告を怠らない。
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小林 |
「なんや?
七輪で使用済みパンティでも
燃やしとるんかい」 |
こやつの声に耳を傾けるほど、
無駄なことはないであろう。
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北小岩 |
「そうではございません。
お餅をごらんください」
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ふたつとも、ちんちんの形に膨らんでいるのだ。
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小林 |
「ほほう、立派なブツが俺のやな。
それに引き換え、お前のは何や。
超短小やないけ」 |
北小岩 |
「いえ、そうではございません。
そちらが先生の」 |
小林 |
「なんやと!」 |
師の表情が般若にかわる。
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北小岩 |
「わたくし、
勘違いをしていたようでございます。
もちろん、
ご立派なブツが先生のでございますね」 |
小林 |
「うむ」 |
おもむろにつかむと、口に放り込んだ。
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小林 |
「あちっ! うぐ〜〜〜〜〜」 |
北小岩 |
「先生!」 |
ボンボン!
弟子が力を込めて背中を叩く。
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小林 |
「ごほっごほっ!
う〜っ、死ぬかと思ったわ」 |
熱すぎる巨根が、喉につまったのだ。
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小林 |
「新年から喉に遮断機がおりたようや。
しゃあない、踏切に拝みに行くか」 |
2010年も相も変わらず
わけのわからない先生だが、
しばし付き合うこととしよう。
お二人様は、向こう上面の町にある踏切に。
カーンカーンカーンカーン!
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小林 |
「ここは寝台特急が通るんや。
ほら向こうから」 |
北小岩 |
「むっ!
あれは寝台特急ではございません。
連結した巨大なおちんちんです!
それよりもあちらの線に、
ご開帳した全裸美女軍団を乗せた貨車が
通ります!」 |
小林 |
「なにっ!」 |
ご開帳貨車はおちんちんに重なって見えない。
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北小岩 |
「それ以上近づくと危険です!」 |
スケベな場面で、弟子の言うことを聞く男ではない。
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北小岩 |
「危ない!」 |
バーン!
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小林 |
「うお〜〜〜!」 |
師は、巨大なおちんちんに轢かれてしまった。
しかし、悪運の強いことに、
おちんちんは外人のものだったので、
度外れて大きいとはいえやわらかかった。
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先生はぎりぎりのところで命拾いをした。
とはいえ新年早々
おちんちんに轢かれる男が存在するなんて。
どうしたもんでしょ。
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