KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の参百壱・・・お年玉付き

北小岩 「何か朗報はございませんでしょうか」

取り立てて不幸ではない。
かといって幸せかといえば、
まったくそうとは言えない弟子が、
町はずれを歩いている。

北小岩 「郵便局に貼り紙がございます」

舐めるように字を追い。

北小岩 「忘れておりました!」

先祖が飛脚であったかの如く、韋駄天でぼろ家へ。

北小岩 「先生、大変でございます!」
小林 「何や!
 スケルトンのスカートと
 パンティを履いているおなごに
 遭遇したんか。
 それならお前の人生、当たりや」
北小岩 「当たりは当たりでも、
 お年玉付き年賀葉書の
 当たりでございます」
小林 「うっかりしとった。
 もうすぐ交換期間が終わるんやな。
 当選番号は控えてきたか」
北小岩 「筆記具を
 持ち合わせておりませんでしたが、
 ここに」
小林 「むっ、おぬし・・・」

己の陰毛を、
一の位〜十万の位まで数字がわかるように、
指の間に挟んでいるのだ。

小林 「いつの間にか、
 できる男になっていたな」


北小岩くんは、満更でもない表情でうなずいた。

北小岩 「ところで先生、年賀状は?」
小林 「うむ。
 今年は一枚も来なかったわ」
北小岩 「そうでございましたか・・・。
 わたくし、
 696969枚届いたという
 先生のお話を、
 鵜呑みにしておりました」
小林 「嘆くな、弟子よ。
 今の時期まで
 当選を確認していない奴は、
 見るのが面倒くさくて
 ムダにしてしまうもんや。
 当たっているか見てあげると言って、
 もらってしまえばよいわ」
北小岩 「なるほど!
 町内をひと回りして、
 できるだけ多くの年賀状を
 借りてまいります!」

陰毛を指に挟んだまま、家を飛び出した。
町内の人々から愛されている弟子は。

北小岩 「只今戻りました。
 みなさまの好意で、
 6969枚ほど集まりました。
 しかし、
 毛を落としてしまいました」
小林 「番号は局に行って聞けばよいわ」

二人は葉書を
ブリーフでつくった駕籠に乗せて走った。

小林 「たのもう!」

ドサッ

局員 「番号のチェックですね。
 お待ちください」

一枚一枚丹念に照合していく。

局員 「当たってますね。
 まずは3等の
 使用済みパンティの缶詰」
小林 「これはお前にやるわ」

奇妙な形の缶詰を弟子に渡す。

局員 「2等の郵便局特製うれしいエロ本」
小林 「ようわからんが、
 並のブツやないな。
 俺がもらうわ」

チンチンリーン! チンチンリーン!

「おめでとうございます!
 おとし玉が二つ当たってま〜す」

奥からほとんど全裸にしか見えない女性が
二人出現した。

小林 「やったな!
 これから快感カーニバルの
 始まりや!!」

師弟はなぜか、
X(エックス)の形をした大型拘束器具に
くくりつけられた。

ほとんど
全裸にしか
見えない
女性A
「それでは、
 お若い方から
 おとし玉いきま〜す!」

北小岩くんのパンツを脱がせると、
それぞれの金玉に
重さ10キロの砲丸をとりつけた。

北小岩 「玉が落ちてしまいます〜〜〜!」

玉袋が75センチほど伸びて、
ブツが床についてしまった。
 
次は。

ほとんど
全裸にしか
見えない
女性B
「では、お寝んねで〜す!」

先生は拘束されたまま地面と平行にされ、
女性が玉の上あたりで
複数の砲丸をジャグリングし始めた。

ほとんど
全裸にしか
見えない
女性B
「私、初心者だし〜、
 力もないので〜、
 うまくできませ〜ん!」

砲丸が次々と先生の玉に「落とし玉」された。
師は即失神。
そのままの状態で
局の外にあるゴミ捨て場に放置された。

なぜ二人がこのような仕打ちを受けたのかは
永遠の謎だが、世の中的に見れば
とってもよいことなのだろう。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2010-07-11-SUN

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