プ・プププププ プ
「むっ!」
プ・ププププププププププププププ
プププププププププププププププププ
「この怪しげな調べ・・・。う〜むっ」
鼻くそぐらいの大きさの脳で、
何事か熟考しているのは、
弟子の北小岩くんであった。
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北小岩 |
「やっぱり間違いございません!
わたくしの屁でございます!!」 |
挙句の結論がそれならば、
果たして考える必要などあったのか。
プ・ププププププププププププププ
プププププププププププププププププ
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北小岩 |
「なるほど。
12月は師走と申します。
師も走るほど忙しいと申しますが、
走るのは師だけではございません。
ご拝聴のように、
屁も忙しく走るのでございます。
本日からわたくしたちは、
12月を『屁走(へわす)』と
呼ぼうではございませんか!」 |
小林 |
「お前、さっきから
何ごちゃごちゃ抜かしとるんや」 |
北小岩 |
「あっ、先生」 |
小林 |
「下が走る?
お前の下半身は、
12月に女体を求めて走っとるんか!」 |
輪をかけて意味のない男が登場してしまった。
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北小岩 |
「めっそうもございません。
下ではなく、師が走る。
いえ、屁が走るのでございます」 |
小林 |
「まあ、どちらでもええ。
それより、もうすぐクリスマスやな」 |
北小岩 |
「えっ?
もうすぐクリトリスでございますか?」 |
小林 |
「まあ、それもどちらでもええ。
さっきな、
サンタクロースを見かけたので
後をついてみたんやが、
宝くじ屋の店の奥に入っていったんや」 |
北小岩 |
「そうでございますか。
とても大きな何かが
当たりそうな気がいたしますが、
先生の現在の所持金は2円では」 |
小林 |
「大声で言うんやない。
しかし、看板に
『特殊宝くじ』と書かれていた。
俺の直感やが、
タダでええことが
起こりそうな気がするんや」 |
タダにすがるしかない二人は、
売り場に駆けつけドアをノックした。
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北小岩 |
「わたくしの師が、
ここの宝くじはロハじゃないかと
申しておりますが、
いかがなものでしょうか」 |
宝くじ屋 |
「鋭い方がいらっしゃいますね。
私どもは、
宝くじとは本来買うものではなく、
すでに自分の中に
当たりがあるかないかというものだと
認識しております」 |
北小岩 |
「へっ?」 |
宝くじ屋 |
「陰毛を見せて御覧なさい」 |
けげんな顔でパンツの脇から出す弟子だったが。
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宝くじ屋 |
「大当たり!
あなたの陰毛の中に、
当たり毛がありました!
当たり毛には、人を魅了する
不思議な輝きがあるのです」
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小林 |
「でかしだぞ!
ところで何をもらえるんや」 |
サンタ
クロース |
「エッチな七福神ですね」 |
後ろからボロボロの宝船状のものに乗った、
いんちき臭い七福神似の小男たちが現れた。
七福神の一人が、異常に素早い動きで
そばを通ったミニスカートの女性の秘所に
タッチすると、先生の後ろに隠れた。
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ミニスカート
の女性 |
「あんた、
自分が何したかわかっているの!!」 |
小林 |
「いや! それは誤解や!!」 |
ミニスカート
の女性 |
「ごかいもろっかいもあるか!!
くらえ! くらえ!
くらえ! くらえ!」 |
女性は先生の秘所をつかんでのばすと、
際限なく手刀を打ち込んだ。
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小林 |
「うお〜〜〜!」 |
先生は踏み潰された虫のように、
のた打ち回った。
エッチな七福神は、エッチなことをして
己の福を楽しむだけの輩だった。
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タダほど高いものはない。
北小岩くんは、悶絶する先生を介抱しながら、
普遍の定理を胸に刻み込むのであった。
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