北小岩 |
「新年でございますね」 |
小林 |
「新年やな」 |
北小岩 |
「開けましたでございますね」 |
小林 |
「開いたな。どこが開いた?」 |
北小岩 |
「女性の股がでございましょうか」 |
小林&
北小岩 |
「わははははははは」 |
初笑いがこの程度のレベル。
今年もむなしさ爆発の師弟である。
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小林 |
「初詣でも行くかな。
道にいくらか落ちているかもしれんしな」 |
近くにある神社に詣でた二人。鳥居をくぐりると。
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小林 |
「見てみい」 |
北小岩 |
「げげっ!
これを果たして、壮観と表現して
よいのでございましょうか!!」 |
視線の先には、200体を超えるまねき猫。
ここは商売繁盛を祈願する神社であり、
境内には数多くのまねき猫が祀られている。
しかし、猫があげた左手のワキに、
毛が生えているのだ。 |
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北小岩 |
「先生、あそこの女性をご覧ください」 |
小林 |
「うむ」 |
北小岩 |
「一瞬、
美しい黒いミンクのコートに見えます」 |
小林 |
「だが、あの毛皮はミンクではなく、
毛は毛でも陰毛や!」 |
「よいところに気がつきましたね」
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北小岩 |
「あっ、神主様」 |
神主 |
「まあ、お茶でもいかがですか」 |
お言葉に甘え。
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北小岩 |
「これは縁起がいいでございます。
茶柱が立っております!」 |
小林 |
「まて、それは茶柱やない。
毛柱や!
それも見たことないぐらいの極太や!!」 |
北小岩 |
「先ほどの招き猫といい、
毛柱といい、
これはいったい
どういうことなのでしょうか」 |
神主 |
「ああ、そのことね。
今年は、毛深い年になりそうなんですよ」 |
小林&
北小岩 |
「なんと!」 |
神主 |
「わたしなんかはね、
初夢に毛が生えていたよ」 |
北小岩 |
「夢にも毛が生えるのでございますか」 |
神主 |
「そうだよ。
かなりジョリジョリだったね」 |
小林 |
「あそこで、
余興で歌っている演歌歌手がおるな」 |
北小岩 |
「はい」 |
小林 |
「ヤツの声にも毛が生えとるな」 |
北小岩 |
「たっ、確かに!
声がわたくしの鼓膜を振るわせるたびに、
ジョリジョリいたします」
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神主の話では、今年は毛深い1年になるという。
みなさまも、思わぬ所で
毛に遭遇するかもしれません。
でも、驚かなくて大丈夫。
それはきっと、吉兆に違いありませんから。
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