KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の参百弐拾六・・・毛

北小岩 「新年でございますね」
小林 「新年やな」
北小岩 「開けましたでございますね」
小林 「開いたな。どこが開いた?」
北小岩 「女性の股がでございましょうか」
小林&
北小岩
「わははははははは」

初笑いがこの程度のレベル。
今年もむなしさ爆発の師弟である。

小林 「初詣でも行くかな。
 道にいくらか落ちているかもしれんしな」

近くにある神社に詣でた二人。鳥居をくぐりると。

小林 「見てみい」
北小岩 「げげっ!
 これを果たして、壮観と表現して
 よいのでございましょうか!!」

視線の先には、200体を超えるまねき猫。
ここは商売繁盛を祈願する神社であり、
境内には数多くのまねき猫が祀られている。
しかし、猫があげた左手のワキに、
毛が生えているのだ。
 

北小岩 「先生、あそこの女性をご覧ください」
小林 「うむ」
北小岩 「一瞬、
 美しい黒いミンクのコートに見えます」
小林 「だが、あの毛皮はミンクではなく、
 毛は毛でも陰毛や!」

「よいところに気がつきましたね」

北小岩 「あっ、神主様」
神主 「まあ、お茶でもいかがですか」

お言葉に甘え。

北小岩 「これは縁起がいいでございます。
 茶柱が立っております!」
小林 「まて、それは茶柱やない。
 毛柱や!
 それも見たことないぐらいの極太や!!」
北小岩 「先ほどの招き猫といい、
 毛柱といい、
 これはいったい
 どういうことなのでしょうか」
神主 「ああ、そのことね。
 今年は、毛深い年になりそうなんですよ」
小林&
北小岩
「なんと!」
神主 「わたしなんかはね、
 初夢に毛が生えていたよ」
北小岩 「夢にも毛が生えるのでございますか」
神主 「そうだよ。
 かなりジョリジョリだったね」
小林 「あそこで、
 余興で歌っている演歌歌手がおるな」
北小岩 「はい」
小林 「ヤツの声にも毛が生えとるな」
北小岩 「たっ、確かに!
 声がわたくしの鼓膜を振るわせるたびに、
 ジョリジョリいたします」

神主の話では、今年は毛深い1年になるという。
みなさまも、思わぬ所で
毛に遭遇するかもしれません。
でも、驚かなくて大丈夫。
それはきっと、吉兆に違いありませんから。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2011-01-02-SUN

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