チンリンリン チンリンリン
「もしもし」
「あのう。北小岩さんは、ご在宅ですか」
「はい。
わたくし、何を隠そう北小岩と申します」
隠すほどのものもない弟子のもとに、
珍しく電話がかかってきた。
「私は、股開証券の陰毛(かげけ)と申します。
ところで北小岩さんは、
株式会社おまんたの株を
持っていらっしゃいますよね」
|
北小岩 |
「そうでございますね。
母がいらないと申しまして、
贈与されたのでございます」 |
証券
レディ |
「長年に渡って、配当があったんですよ」 |
北小岩 |
「はい。
噂にはうかがっております」 |
証券
レディ |
「本来だと年毎に
引渡し期限があるのですが、
特別にためておきました。
それにしても、
たまりすぎてしまいましたので、
そろそろ引き取りに来て
いただきたいのですが」 |
北小岩 |
「いえ。
処分していただいて結構です」 |
証券
レディ |
「そんなもったいない」 |
小林 |
「なんや、北小岩。
処分がどうのこうのと」 |
北小岩 |
「あっ、先生。
実はですね、
わたくし母から譲り受けた株を
少々持っておりまして」 |
小林 |
「初耳やな。
それを処分しようというんかい」 |
北小岩 |
「いいえ、そうではございません。
長年ノータッチにしていたのですが、
配当が相当たまったらしいのです。
それをわたくしといたしましては、
処分しようかと」 |
小林 |
「何を血迷っとるんや。
お前がいらんのなら、俺がもらうわ!」 |
北小岩 |
「配当はお金ではありません。
母は珍妙すぎる配当がいやで、
わたくしに譲渡したのでございます」 |
小林 |
「電話をかわらんかい。
あ、もしもし。
今からすぐにもらいにいきまっせ!」 |
浮かぬ顔の弟子を伴い、証券会社へ。
|
小林 |
「たのもう!」 |
証券
レディ |
「お待ちしておりました。
ではまず、最初の配当ですね。
パンツを下げて、
後ろを向いてください」 |
小林 |
「ほらな。
ええ思いがいっぱいやろ」 |
証券
レディ |
「お尻を思いっきり突き出してください」 |
先生の虎穴の中に、
マジックハンドを使い何かを塗りつけた。
|
小林 |
「何やこれは?」 |
証券
レディ |
「配当の『痔』です。
切れ痔を誘発する
危険なクリームを塗りました」 |
小林 |
「むっ、ちょっと便所に行ってくるわ」 |
数分後お尻の穴を押さえながら戻った先生は。
|
小林 |
「切れ痔になっとった・・・」
|
もともと肛門が脆弱な師は、
さみしそうに肩を落とす。
|
証券
レディ |
「次の配当はこれです」 |
意気消沈する先生は、されるがままに、
水のようなものを大量に飲まされた。
|
小林 |
「急に小便がしたくなってきた!
また便所を借りるわ」 |
トイレに駆け込むと、
いつの間にか100人、男が並んでいた。
|
証券
レディ |
「二つ目の配当は、
『100人待ち』ですね。
いざという時に、
あなたの前には100人、人が並びます」 |
先生は漏らさないように
ちんちんを強く握りながら、
隣のビルのトイレに急行したが、
そこにも100人男が並んでいた。
|
小林 |
「あ〜あ・・・」 |
いい歳こいて、失禁の屈辱を味わった。 |
|
|
その他にも、
ちんちんが数週間目を覚まさなくなる
『ちんちんの眠り薬』、
かけると見ず知らずの女性からでさえ、
突然ひっぱたかれるような猥褻な顔になる
『すけべメガネ』など、
欲しくないものばかりであった。
みなさまも、引き出しの奥の方に、
どこかの株券が眠っているかも知れません。
配当には、くれぐれもお気をつけくださいませ。
|