ギシギシ
「う〜」
ギシ ギシギシギシ
「丑三つ時のお便所ほど
恐ろしいものはございません」
ギシチンコ ギシチンコ
「幽霊がやってまいりました」
ギシチンコチンコチンコチンコチンコ
チンコチンコチンコチンコチンコ
「この箒で、うおおおおおおおおお!」
キーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!
「痛いやないけ!」
「あっ、先生!」
箒の硬いほうを師の金玉に
しこたま打ち込んでしまったのは、
弟子の北小岩くんであった。
師はなかなか寝付けないため、
ナイトキャップがわりにエロ本を嗜もうと思い、
一番どぎついブツが陳列されている
トイレそばの書棚に現れたのであった。
|
北小岩 |
「申し訳ございません!
わたくし、この時間の小用を
恐れているのでございます。
一度にまとめてお小水ができれば、
わざわざ草木も眠る時刻に
来なくてよいのですが」 |
小林 |
「そういうことか。
明日、
お前の救世主になるかもしれん男が
来訪する。
今晩はゆっくり休もうか」 |
その場面だけを切り取ると、
貫禄のある大人に
見えなくも無い先生であった。
翌日の午の刻、
問題解決の鍵を握る人物がやってきた。
|
北小岩 |
「白衣でいらっしゃいますね」 |
小林 |
「彼はペテン師、失敬、薬剤師や」 |
北小岩 |
「はじめましてでございます。
実はわたくし、
お小水を一日に何回もするのではなく、
まとめてできれば
これほどシアワセなことはないと」
ゴホーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーン! |
北小岩 |
「すっ、
凄まじいセキでございます!!」 |
薬満
(くすりまん)
氏 |
「今のはね、
セキを10回分まとめて出るように
調合した薬を飲んだ成果だよ」 |
北小岩 |
「では、お小水をまとめて出す事も
可能なのですか」 |
薬満 |
「俺の手に掛かればわけないよ。
ちょっと調合してくるよ」 |
数分後、再登場した氏から
手渡された薬を飲んだ北小岩くんは。
|
北小岩 |
「わたくしのささやかな人生で
味わったことがないほどのメガトン級の
尿意を催してまいりました。
では、お便所に」 |
弟子が戻ってきたのは、
なんと24時間後だった。
|
薬満 |
「あなたは、
1年分の尿を出し切りました。
むこう365日、
用を足さずにすみます」 |
北小岩 |
「ありがとうございました!」
|
薬満 |
「ついでにこれもどうぞ」 |
勧められるままに薬を飲む。
|
小林 |
「庭でしろや」 |
それは1年分の大便を
まとめて出す錠剤であった。
庭でパンツを下げた弟子は。
|
北小岩 |
「凄すぎでございます〜〜〜!」 |
なんと、全長110メートルのフンを
ひりだしたのであった。
|
|
|
大小便をはじめ、セキ、くしゃみ、鼻水など、
体外に放出するものを
まとめて出すことができる夢の薬。
一度ぐらいは使ってみたいと思う人が、
多数ではないかと想像する。
|