チュン
「すずめさんでございますね」
チュンチュン
「カップルのようでございます」
チュンチュンチュッ
「おやおや。精一杯、乳繰り合うのですよ!」
庭のすずめを、
人として相当レベルの低い台詞で応援しているのは、
弟子の北小岩くんであった。
「貴様!
俺に黙って乳繰り合って、
わっ、わ〜〜〜!!」
バリッ!
チーン!
グサッ!!
「う〜〜〜!」
勝手に勘違いし、弟子に対して
言いがかりをつけようとした小林先生であったが、
異変が起きたようだ。
経過を振り返ってみよう。
弟子に仕置きしようと足を踏み出したとたん、
縁側の腐った木が砕け散った。
そのまま倒れたのだが、地面に大きな石があり、
そこで金玉がバウンド。
再び落下した地点に、天を衝く古釘があり、
見事に玉を貫いた。
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北小岩 |
「先生、大丈夫でございますか!」 |
大丈夫なわけもなく、ぐったりしている。
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北小岩 |
「仕方ございません。
いきなり動かすと
あそこに障りますので、
このままにしておきましょうか。
先生は魂を抜かれたようになって・・・、
むっ!」 |
弟子が目にしたのは、門の外を歩いていく
魂を抜かれたようなスーツ姿の若者たちであった。
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北小岩 |
「今にも倒れそうでございますね」 |
優しい心で駆けつけ。
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北小岩 |
「覇気がまったく感じられませんが、
どうなさったのでございますか」 |
抜け魂男A |
「五月病が。ううっ!」 |
五月病とは思えぬ勢いで、
電柱の後ろに隠れたのだが。
ブリッ!
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抜け魂男A |
「粗相してしまった・・・。
実は僕たち、新入社員なのですが、
重度の五月病になってしまったのです。
特に肛門の五月病がひどくて、
無気力になってしまい、
もらしたのは今日だけで
五回目なんですよ」 |
北小岩 |
「肛門が五月病になるとは、
わたくし、初めてうかがいました。
そこが無気力では圧力に耐え切れず、
惨事を招きます」
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抜け魂男B |
「僕はちんちんが病にかかってしまい、
めまいをおこすのです。
女の子といい感じになっても、
息子が目を回してしまって
役に立たないのです。
つい先日なんか、
事の途中でめまいしてしまい、
しまいにイチモツが吐いて
女の子にひっぱたかれました」 |
北小岩 |
「イチモツまでも・・・。
五月病というのは、
わたくしが思うよりはるかに
奥の深いものなのかもしれません」
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今の季節、無気力な状態に陥っている方も
多くいらっしゃるかもしれません。
各部位ごとに独立して
五月病になることもあるらしいので、
どうかご注意ください。
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