じどじど〜
「何やらじめじめいたしますね」
もわもわ〜
「この分では下半身の方も、
レベル9ぐらいに達しているかもしれません」
弟子の下半身。
レベル9というものが何を物語っているのか
わからないが、想像したくないものであることは
確かであろう。
「仕方ございません。
お部屋の掃除でもいたしましょう。
ただ掃除をするというのも
能がございませんので、
発声練習でもいたしつつ」
『ちんちん黒いなたちつてと』
『金玉まるいよかきくけこ』
『蟻の門渡りあいうえお』
聞くに堪えないので、これぐらいにしておこう。
「先生の書斎を片付けるのは、
並大抵ではございません。
ろくな書物はないのでございますが、
エロ本の目利きだけあって、
そちらの方はたんまりと。
おやっ?」
べちょ
ちゃぶ台から落下したのは、
カラスのフンではない。
先生のお財布であった。
「先生の全財産でございますね。
盗難などにあわれるといけないので、
一応中身を確認しておきましょう。
むっ、
信じられないほどたくさんのお札が
入っております!」
取り出してみると。
「偽札!
いえ、それほど高度なものではございません。
グラビア女性のあそこの部分に、
あるものは10万円、
またあるものは100万円と、
こ汚い字で書かれております。
全部合わせれば巨額になりますが、
実質0円でございます」
「お前、人の金をねこばばしようとしとるな」
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北小岩 |
「あっ、先生。
ねこばばしようにも・・・」
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小林 |
「まあ、ええわ。
それよりな、耳よりの話があるんや。
町はずれの森で、
長時間サバイバル大会があってな。
勝ち進んだものには
たんまりと賞金が出るらしいで。
参加あるのみや」 |
意味不明の大会であるが、会場を訪れてみると。
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サバイバル
大会長 |
「え〜、この大会は、
1対1の勝ち抜き戦で行われます。
時間は無制限。
涙を流しながら、
参ったといった方が負けです。
第一回戦は、先生VSうんこです」 |
小林 |
「舐めるんやないで。
まあ、舐めるのはやめとこ。
俺から攻撃するで」 |
ぶちょっ
いきなり先生は糞を踏みつけた。
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小林 |
「どや!
泣いて降参するか!!」 |
うんこ |
「まだまだ!」 |
小林 |
「まあゆっくり、森で泣かしてやるわ。
先行って待っとるで」 |
茂みに入っていく。
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小林 |
「ここがおなごの茂みなら
ウハウハなんやがな」 |
待てど暮らせどうんこは来ない。
夜が更けても、攻撃してくる気配もない。
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小林 |
「ううう。眠くなってきたな。
そこを襲うのが、やつの作戦やろ。
そんな手にのる俺や・・・」 |
ぐっぐう〜〜〜
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うんこ |
「起きんかい、われ!」 |
小林 |
「はっ、あなたは?」 |
うんこ |
「うんこや!
目を開けてみんかい!!」 |
小林 |
「いっ、いえ。
目の上にあなた様がのっておられ、
開けてしまうと
目に入ってしまうので
開けることができません」 |
うんこ |
「開けんなら、こっちからいくで。
えい!」 |
小林 |
「うわ〜、目っ、目に〜〜〜!
参りました!!」
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先生は涙を流しながら降参した。
人は就寝せずにはいられない。
寝ないものと戦う場合、
長期戦に持ち込まれたら、必ず敗北してしまう。
そのことは、いついかなる時でも、
心のどこかに
とどめておかねばならないであろう。
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