「これでございましょうか!」
シュッ スカッ
「ハズレでございました。
ではこれはどうでございましょう!」
シュッ スカッ
「またまたハズレでございます」
「どや、確率はあがったかいな」
「あっ、先生。
それが、はずれっぱなしなのでございます」
どういうことなのだろうか。
こういうことであった。
先生が道端に落ちていたエロ本を手に取ってみると、
中に商店街の福引券が一枚挟まっていた。
度を越した金欠状態の二人にとって、
当たりハズレは死活問題。
そこで、大役を仰せつかった北小岩くんが
ボロ紙でくじをつくり、
当てる練習をして本番に臨もうとしていたのだ。
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小林 |
「しゃあないな。
お前の人生、
今まで見事なぐらいハズレ続きやろ」 |
北小岩 |
「そうでございますね。
ですから逆に、
今回は期待できる気がいたします」 |
小林 |
「俺も全く同意見や。
では、いざ出陣と行くか」 |
北小岩 |
「あそこでございますね。
むっ!」 |
何の変哲もない抽選所。
しかし、ガラガラが妙なものだった。
ミニスカートのスレンダーな女性の案内に従い、
取っ手を握ったのだが、
そこは金色の玉になっており、
その先にイチモツ状のものがそそり立ち、
先端部から抽選玉が飛び出すようになっていた。
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北小岩 |
「一世一代の勝負でございます」 |
弟子の金玉を握る手に汗がにじむ。
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北小岩 |
「ぴゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」 |
わけの分からない掛け声で
機械を69回ほど前後に動かすと、
コトッという情けない音と共に赤玉が飛び出した。
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スレンダ
ーな女性 |
「チンチンチンチンチンチン!
一等です!!」
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小林 |
「でかした、北小岩!
で、商品はなんや???」 |
スレンダ
ーな女性 |
「駅のプラットフォーム入場券です」 |
小林 |
「何かようわからんが、
きっとウハウハな出来事が
股を開いとるに違いない。
再び出陣や!」 |
二人は全力のもも上げで、駅に向かった。
駅には普段使用されていないプラットフォームがあり、
券を提示するとそこに通された。
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北小岩 |
「何が到着するのでしょうか」 |
小林 |
「おっと、向こうから来るで」 |
北小岩 |
「流鏑馬でございますね」 |
小林 |
「矢を二本放ったで」 |
北小岩 |
「矢の先が、
女性の秘所の形になっております」 |
小林&
北小岩 |
「うお〜〜〜」 |
矢は二人のイチモツにスポッとハマった。
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北小岩 |
「この絶妙な振動、
この世のものとは思えない
気持ちよさでございます!」 |
小林 |
「震動というより、電流が漏れとらんか?」 |
ビリビリビリビリ!!!
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小林 |
「ぎょわ〜、チン漏電や〜〜〜!」
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矢は、清い心を持った男には法悦を、
卑しい心を持った男には破壊的な電流を
与える構造になっていたのだ。
先生のイチモツは感電し、黒焦げになってしまった。
めでたしめでたし。
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