ぎ〜ぎ〜
「うう、かたいでございます」
ぎ〜ぎ〜ぎ〜
「なかなか出ませんね」
ぎ〜ぎ〜ぎ〜ぎ〜
「そうです!
またいで梃子の原理を応用いたしましょう」
ぎ〜ぎ〜 び〜ん き〜〜〜〜〜〜ん!
「うお〜〜〜!」
錆びきったポンプで井戸の水を出そうとし、
強く押した反動で金玉を打って
のた打ち回っているのは、弟子の北小岩くんであった。
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小林 |
「なんやお前、
なぜ水を出さずに金玉を出してるんや」 |
褌で作業を行っていたため、
弟子のおいなりさんは、
見事にこんにちはをしている。
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北小岩 |
「申し訳ございません。
わたくし、一滴の水さえも
送り出すことができませんでした」 |
小林 |
「しゃあない。
今のお前の実力は、
その程度であると
知ることのほうが大事やな」 |
北小岩 |
「ありがたき幸せにございます」 |
小林 |
「素直なことが一番やな。
それはそうとして、
お前近頃、野菜食ったか?」 |
北小岩 |
「毎食、タダでもらった
パンの耳でございますから、
食しておりません」 |
小林 |
「俺もまったく同じや。
そこで考えた。
もうすぐ夏も終わりや。
もしかすると、
夏野菜が畑の脇に残っていて、
それをタダでもらえるんやないかと」 |
北小岩 |
「さすがでございますね」 |
小林 |
「ほな行ってみよか」 |
二人は、股間をうちわであおぎながら、
町はずれの畑に向かった。
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北小岩 |
「形のよくないものが、
廃棄されておりますね。
もったいないでございます。
こんにちは。
こちらの夏野菜をいただいても
よろしいですか?」 |
畑で金玉を
かいていた
おじさん |
「ああ、
好きなだけ持ってっとくれよ」 |
北小岩 |
「ありがとうございます。
不思議でございますね。
トウモロコシみたいですが、
毛の部分が陰毛のようでございます」 |
畑で金玉を
かいていた
おじさん |
「それはチンモロコシだ。
気をつけた方がいいぞ。
毛が伸びて、
君の陰毛と蝶結びになり、
とれなくなるよ」 |
北小岩 |
「また、そんなご冗談を。
あっ、チンモロコシと
わたくしの毛が結びついてしまいました。
いたたたた。
チンモロコシが
わたくしの毛を引っ張ったまま、
宙にぶら下がっております!」
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小林 |
「人の忠告を聞けんアホな男やな。
むっ、これはなんや。
まるでちんちん型のナスが、
締め上げられているような形状や」 |
畑で金玉を
かいていた
おじさん |
「万力ナスだよ。
ぎりぎり締め上げるから、
時にちんちんみたいな部分が
ちぎれてしまう時があるよ」 |
小林 |
「大げさな男やな。
たかがナスの一種やろ。
そんなものでちぎれるかいな」 |
北小岩 |
「先生、おやめになられたほうが」 |
師はあろうことか、
ちんちんのような部分をとり、
万力型の部分に自分のイチモツを装着した。
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小林 |
「日本男児を舐めるんやないで。
むっ、思いの他強い力やな。
こっ、これは!!」
ぶにゅ |
小林 |
「うお〜〜〜〜〜〜!」
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先生のやわなイチモツは、
万力ナスによってつぶされてしまった。
畑のわきの夏野菜を甘くみるような行動は、
くれぐれも慎んだほうがよいであろう。
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