「秋も本番でございますね」
「そうやな。本番という行為は、嫌いではないな」
腐った木の縁台で、価値のない話をしているのは、
小林先生と弟子の北小岩くんであった。
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北小岩 |
「読書の秋でございますね」 |
小林 |
「乳首の秋でもあるな」 |
北小岩 |
「食欲の秋でございますね」 |
小林 |
「陰毛の秋でもあるな」 |
北小岩 |
「スポーツの秋でございますね」 |
小林 |
「太股の付け根の秋でもあるな」 |
北小岩 |
「そうでございますね。
あれっ?
遠くから『天国と地獄』のメロディーが
聴こえてまいります」
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小林 |
「どこかでクソガキどもが、
運動会でもしとるんやろ」 |
北小岩 |
「でも、うら若き女性の
なまめかしい姿態を
拝めるかもしれませんよ」 |
小林 |
「それはまさしく、天国と天国やな。
ほな昇天しに、いってみよか」 |
人として、男として、
あまりにも浅薄と言わざるを得ないだろう。
ともかく、会場に到着した二人。
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小林 |
「なかなかべっぴんぴんの女人口が
多い気がせんか」 |
北小岩 |
「そうでございますね。
あっ、次の種目ですが、
女性によるちん舐め競争と
書かれております。
舐められる男性は自由参加ですよ」 |
小林 |
「なに!」 |
北小岩 |
「せっかくですから、
先生かわたくしか、
どちらかが参加することに
いたしませんか」 |
小林 |
「もったいぶった言い方をするな。
当然、俺が楽しんでくるわ」 |
ちょうど女性の口が届くぐらいの高さに、
台がつくられている。
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小林 |
「ここで、パンツを脱いで
待ってればええんやな」 |
パン!
スタートの合図が鳴った瞬間、
ちん舐め競争の表示がちん食い競争にかわった。
この競技の優勝者には豪華賞品がでるらしく、
女性たちは鬼の形相で全力疾走。
ガブ! ガブ!! ガブ!!!
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小林 |
「うっ、うぎょ〜〜〜〜〜!」 |
次々に先生のブツに噛みついていく。
先生は逃れようにも、
荒縄でしばりつけられているため動けない。
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小林 |
「ぶお〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
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先生のブツが、どんどんさみしく形を変えていく。
それは世の中にとって、とってもよいことであろう。
なお、会場の隅では
小運動会や大運動会も行われていた。
小運動会は、主にお小水を用いたエクササイズ、
大運動会はここに記すまでもなく、
想像通りのものだった。いずれにせよ、
先生の住む町では、
ろくな運動会が行われていないことだけは確かである。
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