すやすや〜
ビュ〜〜〜
「ふぁ〜くしょ〜ん!」
ばさっ
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北小岩 |
「わたくし、
くしゃみの勢いで目を覚ましました。
しかし、わたくしのくしゃみであって、
わたくしのくしゃみではない気が
いたします」 |
小林 |
「今年が始まって間もないのに、
何わけのわからんことを
のたまっとるんや」 |
北小岩 |
「あっ、先生。
実は今、くしゃみが出たのですが、
どうも腑に落ちないのでございます」 |
小林 |
「鼻からではなく、
ちんちんがくしゃみをしたんやろ」 |
北小岩 |
「そうなのでございます」 |
小林 |
「心配には及ばん。
俺も年中、局部風邪に見舞われとる。
お前、
ちんちんをむき出しにしたまま寝たな。
なぜむき出しにしていたかは、
武士の情けや。
聞かんとこ」 |
北小岩 |
「先生のご想像通りにございます」 |
悲しいほどレベルの低い以心伝心である。
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小林 |
「それにしても今年は厳しい冷え込みやな」 |
北小岩 |
「そうでございますね。
このままでは、大切な部分が
霜焼けになってしまうかもしれません。
とはいえ
暖房機を購入するお金はありません」 |
小林 |
「俺の知り合いに、
金をかけずに暖を取る男がおる。
奴に聞くのも一手やな」 |
二人は空き地で拾った蛇口を股間に装着し、
金をかけずに暖を取る男の家を訪れた。
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北小岩 |
「わたくし、
夜中に急所を冷やしてしまい、
息子が風邪を引いてしまうのです。
しかし、暖房機は買えません。
よい方法があれば、
ぜひうかがいたいのですが」 |
金を
かけずに
暖を取る男 |
「そうですな。
私もいろいろ研究を重ねてきましたが、
コストがかからないということでは、
音が有効ですな」 |
北小岩 |
「と申しますと?」 |
金を
かけずに
暖を取る男 |
「ちんちんを出してください。
まず、
ブラームスの子守唄を聴かせます」 |
♪〜
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北小岩 |
「なんとなく、
おちんちんがウトウトして
まいりました」
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金を
かけずに
暖を取る男 |
「そこですかさず」 |
グワォ〜〜〜!
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北小岩 |
「うわっ!
何の音でございますか」
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金を
かけずに
暖を取る男 |
「雌ライオンの咆哮ですよ。
ちんちんは昔、
よく雌ライオンに食べられていたので、
恐怖のあまり熱くなるんだね」 |
北小岩 |
「そうなのでございますか」 |
金を
かけずに
暖を取る男 |
「それから、
強烈な糞の臭いを嗅がせるのも
効果的です。
ちんちんとケツの穴はご近所さんなので
仲がいいような気がするけど、
それは間違い。
ちんちんはケツの穴や糞から
できるだけ遠くに離れたいんだ。
だから糞を近づけて臭いをかがせると、
遠くに逃げようとするから」 |
氏は北小岩くんのちんちんに、
割り箸で持った糞を近づけるのだが。
ツルッ
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金を
かけずに
暖を取る男 |
「しまった!」 |
北小岩 |
「うわ!
べっとりついてしまいました!!」
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今年の寒さは、急所も体調を崩すほどである。
長年暖を取ることを追求してきたという男は、
しょうもない案を師弟に提示した。
話自体が胡散臭いが、
電気もガスも石油も使わずに、
音や臭いで暖を取ろうとする試みは、
若干だが評価されてもよいのかもしれない。
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