KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の参百八拾弐・・・占い

小林 「今年に入って
 何かええことあったか?」
北小岩 「そうでございますね。
 駄菓子屋さんでソースイカを
 一本購入したのでございますが、
 賞味期限が切れているという事で、
 三本におまけしてくれたのです」
小林 「一番ええことが期限切れのイカかい。
 しゃあないな。
 とはいえ、俺も別にええことはない」
北小岩 「そうでございますか。
 今年、何かいいことがあるのか、
 占い師に見ていただきましょうか」
小林 「そんな金どこにある。
 ここには、金の玉が4つあるだけや」
北小岩 「先ほど路地に何か落ちていないか
 見まわっていたのですが、
 占いのタダ券を
 一枚拾ったのでございます」

色あせた紙には、『ちんちん占いタダ』と書かれていた。

小林 「当然、気持ちええ思いをしながら
 占われるんやろな。
 俺がもらっとく。
 ちょっくら行って来るわ」

快感を独占しようとした愚かな師が、
記された場所を訪れてみると。

小林 「おっ、エラくべっぴんな占い師や!
 ちんちん占い、頼むで〜〜〜」
べっぴんな
占い師
「それはお隣ですよ」

目を移すと、魔女のようなおばあさんが
台の後ろに座っていた。

占いの
おばあさん
「ここにちんちんを出すんじゃ〜!!!」
小林 「うっ」
占いの
おばあさん
「早くせんか!」

あまりの迫力に気おされ、粗末なものを台の上に置いた。

占いの
おばあさん
「身動きがとれないように、
 チン枷するんじゃ」

しぶる先生であったが。

占いの
おばあさん
「失いたいか!」

恐怖を感じ、固定したのであった。

占いの
おばあさん
「わしゃいろんな占いができるんじゃ。
 まずは巨大水晶からいってみるわ」

台の上に鎮座する直径70センチの水晶を持ち上げる。

占いの
おばあさん
「これを通せば、
 お前のちんちんの未来が見えるんじゃ」
小林 「重すぎるんやないか!」
占いの
おばあさん
「そんなことはないわ。
 わしゃ何十年もこの水晶で」

ツルッ

占いの
おばあさん
「あっ」

ゴンッ

小林 「うぎょわ〜〜〜〜〜〜〜」

チン枷されたイチモツの上に落ちた。

占いの
おばあさん
「すまんすまん。つい手が」

ゴトッ

占いの
おばあさん
「あっ、ロウソクが」

ボワッ

小林 「あじ〜〜〜〜〜〜〜!」

台に立てられていたぶっといロウソクが倒れ、
身動きできない先生のイチモツに火がついた。

占いの
おばあさん
「わるいわるい。
 しかし、
 お前のちんちんの未来は見えたな。
 火の車というこっちゃ。
 わははは」

先生のちんちんに未来などないことは、
最初からわかっていた。
それを確認するだけの作業になってしまったが、
払った代償は予想以上に大きかった。
めでたしめでたし。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2012-01-29-SUN

BACK
戻る