人畜無害にして極端に謙虚な人柄から、
好感を持たれることが多い
弟子の北小岩くんであったが、
なぜか彼を目の敵にする男がいる。
その名は、御著栗増夫(おちょくりますお)。
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御著栗 |
「なんだ、北小岩じゃねえか。
お前まだ、先生と呼ばれる
インチキ腐れちんぽ野郎の所に
いるのか」 |
北小岩 |
「何をおっしゃいますか。
確かに先生は、
腐れちんぽ野郎かもしれません。
いえ、間違いなく
腐れちんぽ野郎でしょう。
しかし、先生は決して
インチキではございません」 |
御著栗 |
「どこがインチキじゃないのか、
言ってみろよ」 |
北小岩 |
「うっ。
小林先生がいかに
真っ当であるのか、
言葉にするのは
とても難しいのでございます」 |
御著栗 |
「やっぱりインチキじゃねえか」 |
北小岩 |
「なぜ、あなたは
わたくしにそのような嫌味ばかりを
おっしゃるのですか」 |
御著栗 |
「お前のことが嫌いだからだよ。
あばよ」 |
北小岩 |
「わかりました。
ちょうどよいでございます。
わたくしも、
あなたのことが嫌いでございます。
わたくしのことはともかく、
先生の悪口は許せません。
糞くらえでございます!」 |
ガッ
スルスル
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北小岩 |
「うわ〜〜〜!」 |
弟子は落ちていた棒で、
道端の糞を刺して投げようとしたのだが、
腕を振り上げた拍子にブツがすべり
手についてしまったのだ。
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小林 |
「お前、何しとるんや?」 |
北小岩 |
「今、大嫌いな方が
先生を侮辱いたしましたので、
糞を食らわそうとしましたら、
自分が食らってしまったので
ございます。
もう二度と会いたくない・・・」
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目に涙を浮かべて訴えるのであった。
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小林 |
「しゃあないな。
俺の友人に、嫌いな者同士が
お互いにとって
有効に機能するようにする男がおる。
行ってみるか」 |
二人はそれぞれの急所に手刀を打ち込み、
その痛さを原動力とし、
寒風の中、友人宅まで激走した。
ビュン!
ドン!
「へへっ、また外しやがったな。へなちょこ野郎」
「るせえ!」
ビュン!
ドン!
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北小岩 |
「何でございましょうか。
透明の盾を持った方に向かって、
全力投球しております。
盾を持った方の局部の所が
ボール1個分くりぬかれ、
奥のイチモツは
むき出しになっています」 |
嫌いな者
同士が
お互いに
とって
有効に
機能する
ように
する男 |
「あいつらは、
心の底から
嫌い合ってるんだな。
だから投手は
必死に球を玉に
当てようとしている。
盾を持ったやつは
AV男優なんだが、
緊張感を強いられることで
イチモツに度胸がつく。
嫌い合ってるがゆえの真剣勝負で、
二人とも成長していくんだよ」
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ドコッ
「うっ、いてえ!」
AV男優の巨大なバットに、硬球がめり込んだ。
「やったぜ!!!
でも・・・だっ、大丈夫か」
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小林 |
「奴らは今後、
なかよくなるかもしれんな」 |
これはほんの一例である。
嫌いな者同士がお互いにとって
有効に機能するようにする男は、
次の時代のキーマンになるかもしれないし、
まったくならないかもしれない。
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